ドラマの主演務めたら人生(？)とか何か色々と変わったんですけど2【鬼滅の刃】

大切に ページ23

雅side


『…あっ』

鞄の中から白いハンカチに包まれたものが落ちる


ｶﾀﾝｯ
『ふぉっ！』ｽｯ


落ちたものをすぐに拾い上げ、時透くんに見られない様にしながら、壊れていないか確認する
周りに人いなくて良かった…居たら絶対踏みつけられてたもん

『！よ、良かった…壊れてない、』

無「ねぇ、今のって…」
『ｯｯ！？み、見たの！！？』

無「…」

目を見開いていた時透くんだが、すぐに妖しい顔をする



無「へぇ…その簪、持ってたんだ。しかも大事そうにハンカチで包んで…」

そう、ハンカチに包まれていたのは、あの時時透くんから貰った藤の花の簪

『ぁ、いや…ちっ、ちが！』
無「違わないでしょ？安心した顔して、壊れてないって言ってたぐらいなんだから」
『っ〜！違うもん！！！』

やばい、このままではいじり倒されてしまう

『違うから！その、人から貰ったものだし、大事にしなきゃって、』
無「鞄に入れなくても良かったんじゃないの？」
『！？そ、いや…その、』

やばい、駄目だ。東大生の人とチンパン大学の人が言い争いするぐらい駄目だ(？)

『だ、いじじゃ…なくはないけど、ただ！時透くんと出掛けてない時にお守りとして持ってたのを鞄に入れてたままにしちゃってただ、け…！？』

何言ってんの私ぃぃぃ！！！？？
ちょ、駄目でしょ逆に煽る様な事言ってんじゃないよ！！！！！


無「え、何それ可愛いんだけど…」


ほら、ほらぁ！

『ぅ…』

もう無理、無理だ！！！！



私は居てもたってもいられなくなり、(時透くんを置いて)猛ダッシュで家へ帰ってしまったとさ




そして、

無「…今夜もう一回食べちゃおう」

と、言われた事を、この時の私はまだ知らない

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