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頭にたくさんの景色、思い出、声が流れ込んでくる
これは全て俺が...死ぬ前の映像だ
頭がパンクして、割れるように痛くなる
「...お前は...」
彩海「あっちゃ〜...思い出しちゃったか。でもまぁこれでわかったでしょ?あなたはニセモノだけど《偽物》じゃないの。あなたという《存在》は沢山いるの。それも数え切れないくらい。そうしてしまったのは私。それを全部消せるのも...私よ。」
彩海は悲しそうにそういった
そしてそのまま話を続けた
彩海「リセットじゃない。消去するの。それで《元の世界》の時間を一に戻して、私がみんなに出会う前に死ねばいい話。そもそも事故にあったのは私がみんなと会ったことで私という存在にかける時間が生じてしまったからなの。事故は時間のズレが積み重なった結果。...もっと早くに気づくべきだった...」
「...」
彩海「もっと早く気づくことが出来たらあなたたちが《ユメ》を見ることもなかった。私は知らなかったんだけどリセットには副作用のようなものがあるの。例えば昔の記憶、事故に会った瞬間の記憶が一時的に無くなったりする。または...全てを思い出してしまうかもしれない。」
「全て...?全てって...」
彩海「簡単に言えば今のあなたと同じ脳内になる。頭が割れるように痛くなって、頭の中に記憶がどっと流れ込んできたでしょ?それと同じ...症状とも言えることが起きる。とまぁ説明はこんぐらいにして、始めるよ。」
彩海は目の色を変えた
その視線に身震いする
「始めるってなにを...?」
、
、
、
、
、
彩海「...消すんだよ。」
視界がぼやける先で、《彩海》は泣いていた気がした
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作者名:有谷 彩涼 | 作成日時:2019年6月21日 20時