【wrwrd】軍人さんを拾いました 2【shp】

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zm side


こいつ、頭おかしいんか？
目の前の女の発言を聞いてつい、そう思う。

ただ、濡れタオルを乗せたってだけで自分のこと切って地面に打ちつけたやつのこと、
許すんか？

zm｢そんだけ…？？、｣

『それだけって、、看病してくれたってことだけで信じるのはいけない？』




zm｢…変わってんな｣


『よく言われる』

そう言って微笑む彼女の表情から何故か目が離せない。


zm｢その……悪かった。急にナイフ投げてしまって。｣

『大丈夫。もう気にしてないわ。』

zm｢ええの？倒れたんやで？｣

『もう平気よ。』

zm｢でも…｣

『ねぇ、私の事ばっかりだけどあなたも怪我してるんじゃない？悪いと思ってるなら手当させて。』

zm｢は？｣


なんで俺が怪我してることを知ってるのか。
確かに、俺には戦争の怪我がまだ残っている。
でも、大した怪我やないし薬が染みるのも、苦い痛み止めを飲むのも嫌いだから、治療に行っていなかった。
周りにも別に気づかれていなかったはずだ。

なんで気づいたん？
なんでさっき会ったばっかの俺の傷を心配するん？
なんで俺を警戒しない？

疑問が止まらない。

こんな女、会ったことがない。


すると、
『薬使うけど、もしかして信用できない？
私も同じもの使うから変なものじゃないわよ』

そう言って、棚から瓶を取り中の薬品を自分の傷に塗ってみせる。



『会った時から血の匂いがして、怪我してるんじゃないかなって思ってたのよ。さ、見して。』

zm｢なんでや。俺のこと手当しても金とかあげられへんぞ。｣

『お金なんていらないわよ』

zm｢じゃあなんでや？なんで…！！｣



『あなたが怪我してるから。』




彼女は、
少しも言い淀むことなく、まっすぐ俺の方を見てそう言い放った。
気に入られよう、とか
そういったものは感じられない。

まるで、人が怪我してたら手当するのが当然でしょう？と言わんばかりの表情で俺の方を見ている。



綺麗な瞳に射抜かれて、少しドキッとする。


『もう他に質問はない？だったら、そこに座って』


ベットに座り、大人しく傷を見せると近づいて、薬を塗り、丁寧に包帯を巻いてくれる。
彼女に気づかれないようにナイフを取り出し近づけてみる。
少し殺気を出してみた。

全く気づかない彼女


警戒心を隠しているのではない
本当に俺に対してもう安心しきっているのだ
それも殺気にすら気づかないほどに




こんな無害な彼女を警戒していたと思うと笑ってしまいそうだった。

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