第45話 一万円札と引き換えに ページ47
私は男装をすると、松野さん達に頭を下げた。
『それじゃあ帰りますね……。泊めて下さってありがとうございました。このご恩は忘れません』
「えぇーーっ!!A、もう帰っちゃうのーー!?寂しいなぁー、俺……」
十四松さんが心なしかしょぼんとしている様に見える。
私はその姿を見て、ニコリと笑った。
『お隣ですし、いつでも来て下さって良いですよ。また、会えるじゃないですか』
「あ、そっかーー!!忘れてた!!」←
『わ、忘れてたんですか……』
私が苦笑いすると、おそ松さんが口を開いた。
「なー、A。一万円札返すからさ、俺の言う事、聞いてくんない?」
『……でも、言う事聞かなきゃダメなんですよね?』
「ん、そう。一万円札よりAとエrい事を__んんっ、一緒に居たいなーって」←←
……今、絶対エrい事したいとか言いかけたな。←
私がどちらにしようか迷っていると、十四松さんが後ろから抱き付いてきた。
「あのね!俺もね!Aと一緒に居たい!ダメかなぁ?」
トド松さんみたいにあざとく首を傾げる十四松さん。
……少し私の胸にキュンと来たのは内緒。
「………まぁ、別に俺は、一緒に居たいとか、そんなん思ってないけど」
ボソボソと呟く一松さん。
その一松さんが抱いていた、眼鏡をかけた猫が口を開いた。
「本当はそんな事思ってないけど」
『しゃ、喋っ……!?』
私が目を瞬かせていると、一松さんは真っ赤になっていて、少し動揺している様にも見えた。
「もっと一緒に居たい。もう僕から離れないでほしい。罵ってほしい」←
『……え?罵る……?』
「コイツを黙らせないと僕の本音が漏れる。ダメだ。実は彼奴が好き__」←
その“好き”というワードが出た途端、一松さんは眼鏡をかけた猫の口を塞ぎ、何処かに逃げる様に行ってしまった。
私はまだ状況が解らず、ポカーンと口を開けていた。
その私の滑稽な姿を見て察したのか、カラ松さんが喋り出した。
「あの眼鏡をかけた猫はな、エスパーニャンコと言って人の本音が聞ける猫だ」
『へぇ、凄い!じゃあ、好きっていうのは誰が好きなんでしょうかね?』
「そりゃあ勿論、Aに決まって__」←
その瞬間、カラ松さんが吹き飛ばされたのは言う間でもない。←
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ロシェ - は〜あ。「おそ松さん=腐女子ひどい〜」とか、皆さんn…もう無理いい!私、自分に嘘はつけん!<ラッキーハプニング?>の時のチョロ松可愛いすぎかよお!夢主様代わってえ!シkゲフッゴフッチョロ松推しだお☆にゃーちゃん応援してるチョロ松を応援してる。 (2017年12月12日 19時) (レス) id: 9a5f33edfe (このIDを非表示/違反報告)
音羽 - ヤバイ!面白すぎて好きすぎて泣ける! (2017年3月29日 21時) (レス) id: 12f186d333 (このIDを非表示/違反報告)
粉粉粉粉粉 - ユカさん» 分かる、分かるぜ大いに分かる!!しかし・・・・・・。私の家庭では【松=腐女子】というイメージが強い!!酷い!実際に腐ってゲフン何でもかんでも決めつけないで頂きたいものですなあ。でもこっそりストラップとファイルはゲットしちゃいましたスミマセン(( (2016年12月28日 0時) (レス) id: 50c053d93a (このIDを非表示/違反報告)
粉粉粉粉粉 - 白蜜姫さん» ですよねえええぇぇぇ!!おそ兄良いですよねえええぇぇぇ(( 私も光速の速さで二階に行くぜ。おそ兄に「嫌い」と嘘ついてでも行くぜ。おそ兄愛してるううぅぅぅ!!長男過激派ですね(笑)コメントありがとうございます! (2016年12月27日 23時) (レス) id: 50c053d93a (このIDを非表示/違反報告)
粉粉粉粉粉 - 折原臨さん» どっ、何処だっ!?『ンなこたァ知るかよ』と口悪く言ってる所かっ(( すみません。アクセラレータって何ですかね・・・・・・?おうふ、すみません知識が浅くて・・・・・・。コメントありがとうございます! (2016年12月27日 23時) (レス) id: 50c053d93a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:粉粉粉粉粉 | 作者ホームページ:http://Conago
作成日時:2016年1月31日 19時