「兄妹間」 ページ7
ドストエフスキー side
みんなは僕らのこと、実の兄妹だなんて言う。
黒髪も目も似てるから。
それに頭が良いところも、運動が苦手なところも全部一緒。
唯一違うのは、あの子は人に優しくできたこと。
僕は家族以外に話せる人がいなかったこと。
母とは仲が良かった。
けれども、Aとはあまり話せなかった。
あの子は自分が養子とは気づいていない。
だから、ちゃんと兄を装う必要があった。
いつか反抗しないように。いつか逃げてしまわないように。
明るくて、人気者。
誰よりも優しくて、みんなに優しくて。
憧れていた。
あのこみたいになれたらって。
けど現実は上手くいくはずはない。
僕は紛れもない異能力者。
いつかはきっと、殺されてしまう。
異能力の制御が出来なくなった時、全部消してしまうような気がして。
母さんはそんなことありえないなんて言う。
けどありえないなんて証拠はない。
僕は心の中で憧れつつ、あの子を避けた。
同じ子供部屋で寝ていた。けれど、Aが部屋にいる時は母さんのところにいた。
Aが寝てから部屋に入った。
毎晩寝るのが怖かった。
気づけば僕は虚弱体質になっていた。
食べ物も喉に通らない。
母さんに依存してしまう。
神経質。
そんな自分を知って、尚更Aに近づきたくなかった。
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おとーふくん(プロフ) - ありがとうございます!!気をつけます!!死柄眼残夏さんも体調にお気をつけて自身の小説更新、がんばってくださいねー!!! (2020年7月16日 7時) (レス) id: 2f2d7a1768 (このIDを非表示/違反報告)
死柄眼残夏(プロフ) - とても面白いと思います!!ツイステも文ストも大好きです!!体調に気を付けながら更新頑張ってください!!応援してます!!♪ \(^ω^\ ) (2020年7月15日 20時) (レス) id: 43c43a1464 (このIDを非表示/違反報告)
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