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『...にしても、不思議な体』
私は一体何でできているのだろう?
そもそもなぜ注射針が刺さった?
『やっぱり、私』
アンドロイドじゃないのかもしれない。
あの人魚と考えれば辻褄が合う。
アーシェングロッド君があそこまで必死になったのも、フロイド君が私を知っていたことも。
アンドロイドになる前に知りあっていたと考えれば全て繋がるのである。
でも認めたくない。
アンドロイドに変えられた人魚
その価値が、どれほどなものか。
「おや、先生」
『ジェイド君。こんにちは』
ジェイド「ふふ、先生とても不安そうな顔ですね?
お悩みがあるなら聞きますよ」
『アンドロイドに悩みも何もありません。
あればコールセンターに繋ぐだけですよ』
ジェイド「釣れない方。
貴方はアンドロイドなのですか?」
『ええ。』
少なくとも、今は。
そう横を通り過ぎようとした時、彼はそっと腕を引く。
ジェイド「あー...」
そう言って彼は口を開けた。
『......予習復習を大切に。
それでは。』
何も見なかったことにしよう。
...ウツボがアンドロイド相手に口を開けた、なんて。
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