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先生は中尾に掴みかかり投げ飛ばした
だが、中尾は起き上がり先生に殴りかかる
先生に敵わなく気絶させられた
?弑すのに、気絶させる必要…あぁ、寝かせた方が弑りやすいもんな
此れは、拙いかも知れないな…
中尾が…1人の人間が、俺の前で殺される…
『ぁ、おい!やめろ!』
ナイフを持った手を掴もうとした俺の手は空を切った
そして其のナイフは勢いを上げて振り下ろされ
中尾を貫いた
その時、違和感がした
血の出方が可笑しい…ナイフの深さが浅い…血の量が可笑しい…血の色が鮮やか過ぎる…厭と云う程嗅いだあの血の匂いがしない…
矢張り、あの、大量に有った血糊の可能性が高いだろう
先生はゆらりと立ち上がった
その隙を見計らい、持っていたハンカチで、床に付着した血を拭き取る
やっぱりか…此れだけ深く匂いを吸っても血の匂いが全くしない
其れにこのヌルッとした感触は血糊だ
柊「これで大人しくして貰えますか?それとも
まだ死人を増やしますか?」
みんなは放心状態だ。誰も動けない状態になっていた
取り敢えず俺は、教室の外に出た
『なぁ、太宰』
治《えぇ、云いたいことはわかってます。中尾蓮は死んでいないんですよね…?》
『あぁ、そうだ。血糊で偽ってる。皆んなに恐怖心を与える。そして、警察を動けなくする為にやった事だろう。あと、柊は此の事件で誰も殺さない、其れだけは確信した』
治《そうですか…分かりました。先生…先程みたいに、ムカついても間違えて殺しちゃダメですからね》
『…わかってる…わかってるよ。ごめん…ありがとう』
先生はマインドボイスに登録しているユーザーに1人、100円ずつ送金しろと放送を流した
50億…か…そんなお金をどうすんだ?
考えても仕方がないと思い、教室へ向かった
教室に戻ると一斉に視線が俺の方へ向いた
その目は恐怖の色で染まっていた
俺の事が怖いってか…?まぁ、一般人があれだけの殺気を浴びたんだ…当たり前っちゃあ当たり前だ。俺の性格も180度変わったもんな…
正直、俺が恐れられてるって事は如何でも佳い事だが…
俺は自分の席に移動し、机に伏せ、考え事に浸っていた
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作者名:オタクは楽しい! | 作者ホームページ:http://2007817
作成日時:2021年3月15日 1時