６色で描いていく物語【WT】【短編集・中編集】 (ページ3)

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気づいたらだいぶ寝落ちしかけてたらしく、ガクッとした感覚に目が覚めた。

やばっ、寝ちゃってた。
誰にも見られてない……よね…？

あたりを見回して、最後に私の隣に目をやったらニヤニヤした顔のシャークんと目があった。

「俺に教科書借りといて、ずいぶん眠そうだけど？笑」

見られてた！！！

てかシャークんがこういう感じだったなんて知らない。
全然こわくないじゃん。

『うっ……うるさいなぁ！眠かったんだからしょうがないじゃん』

アホ顔見られた恥ずかしさもあってか、意味の分かんないことを言う。
もちろん、小声で。

「教科書見せてやってるのに、そんな口聞くやつには見せてやんねーよ？」

教科書を取り上げる素振りをしたシャークんがこっちに寄ってきて、自然と距離が近くなる。
肩と肩が触れそうになって、とっさに椅子を引く。

『え、ちょ、ちかｯ』

それに気づいたシャークんがこっちを見て、赤い顔をした私と目があった。