検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:35,119 hit

剏めての御使い>>1 ページ27

桜が満開に咲いている中、着物を着ている女性と髪をオールバックにした冴えない中年男性、(もり)(おう)(がい)がいた。

「散る(はなびら)の美しさよ」

チャキと女性が刀を(ばっ)(とう)した。

「されど(つぼみ)のまま」

ザッとヒラヒラと落ちてきたはな葩を切り裂いた。

「散らす事もなし」

ゆっくりと落ちていく葩はまるで、季節はずれの雪のように落ち、とても綺麗なものだった。






とある建物の203号室。
そこは谷崎兄妹の家だ。
鼻歌を歌いながら、ジュウゥゥと美味しそうな匂いが、部屋に広がる。

「はい、お待ちどう様〜。今日は()()()(ライス)
「♪」

ホカホカと出来立ての早矢仕飯を机の上に置く。
谷崎潤一郎の妹であるナオミ嬉しそうな顔になり、読んでいた雑誌を閉じた。

「兄様。昨日、港近くのお店で見付けたバウムクーヘン、()って来てくれました?」
「あ」

ナオミがたずねると冷蔵庫近くにいる谷崎がしまったと云いそうな声をだす。

「忘れたの?もう……云ったでしょう?今日は絶対あれを食べたいって」

ぷんすかと頬を膨らませ怒りだすナオミ。

「ご免……処で、「あれ」ってこれ?」

冷蔵庫から取り出したのは、黄金色の美味しそうなバウムクーヘン。
ナオミはそれを見ると、膨らませた頬をゆるめ、にこーと笑顔になる。

「もう莫迦!こうしてやる!」
「うわぶっ!?待っ、今は拙いッて!」

数分たち、もぐもぐと美味しそうに早矢仕飯を食べるナオミ。
だが、谷崎は何かの資料を見ながら食べていた。

「兄様ったら、食事中まで仕事?お行儀悪い!」

谷崎の姿をみると、ナオミはまたぷんすかと怒り始める。
それでも谷崎は資料から目を話さなかった。

「市警から聴取記録が届いたンだ。鏡花ちゃんの」
「あの子の?確かに、マフィアに拾われる前は孤児だったって」

ナオミもそれをきいて、ピラッと谷崎から資料を一枚受取る。

「孤児に成った理由さ。______ご両親が殺されたンだ」
「え!?」
「犯人は______」

剏めての御使い>>2→←たまえなく過去へ押し戻されながら(後編)>>7



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (44 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
93人がお気に入り
設定タグ:少々カゲプロ , 男主 , 文豪ストレイドッグス   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

菓海手(プロフ) - 皆、コメントちゃんとみてね!!!! (2016年6月20日 20時) (レス) id: bf2b99e4e9 (このIDを非表示/違反報告)
菓海手(プロフ) - キーワードの『少々カゲプロ』をおして、続編である『蛇を操る少年(仮)は、探偵社のなかで最年長……らしい。【文豪ストレイドッグス・男主・マンガ沿い。4】』をご覧ください。 (2016年6月19日 14時) (レス) id: bf2b99e4e9 (このIDを非表示/違反報告)
菓海手(プロフ) - 実は、この小説をつくったアカウントが無くなりまして、しかもパスワードも忘れてしまい新しいアカウントを作ったので、続編として4をつくりました。 (2016年6月19日 14時) (レス) id: bf2b99e4e9 (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - 面白いですね、更新頑張ってください。応援してます!! (2016年6月1日 1時) (レス) id: 5c59d46582 (このIDを非表示/違反報告)
シロ - あの一中の生徒ですか? (2016年5月29日 10時) (レス) id: 7ac5ab82e1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:菓海手 | 作成日時:2016年5月28日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。