人生万時塞翁が虎>>7 ページ9
海の近くにある、倉庫?の中にAたちはいた。
完全自。殺という本を読む太宰と、木箱の上で三角座りをする敦。
それと、さっきから太宰の膝の上で眠そうに欠伸をするA。
「……本当に、ここに現れるんですか?」
「本当だよ。心配はいらない。虎が現れても、私たちの敵じゃないよ。こう見えても『武装探偵社』の一員だ。ほら、A起きなよ」
「んぁ…あ、太宰 ぼくの プリン。とりゃにゃいでくだしゃいよ〜」
Aの寝言に、ぷっと笑う太宰に対して、敦は冷え汗を感じて、それどころではなかった。
「はは、凄いですね。自信のある人は。僕なんか、孤児院でもずっと「駄目な奴」って言われてて______そのうえ、今日の寝床も明日の食い
《天下のどこにも、お前の居場所はありはせん____》
《この世から、消え失せるがいい》
「こんな奴が、どこで野垂れ死んだって、いや、いっそ喰われて死んだほうが____」
とネガティブな方針に進んでいく敦。
太宰は、サッと窓から見える月を見上げる。
「
そう言った後、ガタンっと倉庫の奥の方から何かが落ちる音がした。
その音にびっくりする敦と寝ていたA。
だが、そこはシン…と静まり返っている。
「今……そこで物音が!」
「そうだね。」
「きっと奴ですよ太宰さん!」
「風で何か落ちたんだろう」
本を読みながら、厳しい顔になる太宰。
「ひ、人食い虎だ。僕を喰いに来たんだ。」
「すわりなよ。中島さん。とらさん あそこから くるわけないよ」
「ど、どうして判るんですか!」
「それは…」
パタンと本を閉じた太宰。
「そもそも変なんだよ。敦君。経営が傾いたからって、養護施設が児童を追放するかい?大昔の農村じゃないんだ。いや、そもそも経営が傾いたんなら、一人二人追放したところで、どうにもならない。半分くらい減らして、
ペラペラと敦に向かって太宰は喋り始める。
「太宰さん。何を云って______」
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霊華 - 林檎によってかわるから38kg位っすか? (2018年9月14日 16時) (レス) id: 55c6bf7b1a (このIDを非表示/違反報告)
セフミ - 主人公くんが、刀剣乱舞の今剣に思えてしまう。そんなボクは重症ですね (2016年8月2日 23時) (レス) id: c57fb13ef8 (このIDを非表示/違反報告)
菓海手(プロフ) - ふーか。さん» 今日の夜から更新再開します。面白いと云っていただき、ありがとうございます。 (2016年5月4日 17時) (レス) id: bf2b99e4e9 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか。(プロフ) - お役にたてたら幸いです( ´ ▽ ` )面白かったんで、更新頑張ってください!! (2016年5月4日 17時) (レス) id: 43566f1e32 (このIDを非表示/違反報告)
菓海手(プロフ) - ふーか。さん» ぐふっ……。マジかよ……教えてくださり ありがとうございます。 (2016年5月4日 17時) (レス) id: bf2b99e4e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菓海手 | 作成日時:2016年4月29日 16時