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運命論者の悲しみ>>1 ページ34

「ここは……」

はっと目を覚ました敦はベッドの上で寝ていた。

「気づいたか。全くこの忙しい時に……」

そう声をかけてきたのは、頭に眼鏡をかけた国木田だった。

「僕、マフィアに襲われて。それから……。そうだ、谷崎さんにナオミさんは!?」
「だいじょうぶ ですよ。敦くん!いま 与謝野さんが ちりょうちゅうで……」

敦のベットの横にAの姿がうつったので、少し一安心する敦。
だが、Aの顔からスッと汗が落ちるのをみて、不思議に思った敦だが、それはすぐに理解した。
「ギャァアア」と隣の部屋から谷崎だと思われる悲鳴がきこえた。

「……治療中?」
「聞いたぞ、小僧。七十億の懸賞首だと?出世したな。マフィアが血眼になるわけだ」

ハッとその言葉に気づいた敦。

「そうです!どど、どうしよう!マフィアが探偵社に押寄せてくるかも」
狼狽(うろた)えるな。確かにマフィアの暴力は、苛烈を極める。だが、動揺するな。動揺は達人をも殺す。師匠の教えだ」

パラッと手帳の頁をめくる国木田。
それを、冷たい視線で見ている、敦とA。

「あの……手帳さかさまですよ」

敦が素直にそう伝えると、国木田はピシッと固まり、敦の方へ歩み寄った。

「俺は動揺していない!マフィア如きで取乱すか!仮令、今ここが襲撃されようと、俺が倒す!あれをこうして、こうばしっと動き、いい感じにぐっとやって倒す!」

いつもより説明がワヤワヤになる国木田。
Aは国木田を茶化すようにかっこいいーと拍手をする。

「ふん。奴らは直ぐに来るぞ。お前が招き入れた事態だ。自分で出来る事を考えておけ」

そう云って、部屋を立ち去ろうとする国木田はドアの前で立ち止まった。

「ところで小僧。先刻から、探しているんだが、眼鏡を知らんか?」

運命論者の悲しみ>>2→←ヨコハマ ギヤングスタア パラダヰス(後編)>>7



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作品ジャンル:アニメ
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霊華 - 林檎によってかわるから38kg位っすか? (2018年9月14日 16時) (レス) id: 55c6bf7b1a (このIDを非表示/違反報告)
セフミ - 主人公くんが、刀剣乱舞の今剣に思えてしまう。そんなボクは重症ですね (2016年8月2日 23時) (レス) id: c57fb13ef8 (このIDを非表示/違反報告)
菓海手(プロフ) - ふーか。さん» 今日の夜から更新再開します。面白いと云っていただき、ありがとうございます。 (2016年5月4日 17時) (レス) id: bf2b99e4e9 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか。(プロフ) - お役にたてたら幸いです( ´ ▽ ` )面白かったんで、更新頑張ってください!! (2016年5月4日 17時) (レス) id: 43566f1e32 (このIDを非表示/違反報告)
菓海手(プロフ) - ふーか。さん» ぐふっ……。マジかよ……教えてくださり ありがとうございます。 (2016年5月4日 17時) (レス) id: bf2b99e4e9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:菓海手 | 作成日時:2016年4月29日 16時

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