或る爆弾>>4 ページ16
「や、やややや、やめなさーい!親御さんが泣いてるよ!」
新聞を丸くし口にあてて叫ぶ敦。
「な、何だアンタっ」
こうなったのは、数分前のことである___
「社員が行けば、犯人を刺激する。となれば、無関係の面の割れてない君が行くしかない」
「むむ、無理ですよ、そんなの!第一どうやって」
「犯人の気を逸らしてくれれば、後は我々がやるよ___そうだな。落伍者の演技でもして、気を引いては如何かな。信用し給え。この程度の揉め事、武装探偵社にとっては朝飯前だよ」
そして今___
「ぼぼ、僕は、さ、騒ぎをき、聞きつけた一般市民ですっ!いい、生きてれば、好いことあるよ!」
武装探偵社の社員全員、敦が突然出てきたので驚いている。
もちろん、犯人も。
「誰だか知らないが、無責任に云うな!みんな死ねば良いンだ!」
「ぼ、僕なんか、孤児で家族も友達も居なくて、この前その院さえ追い出されて、行くあても伝手も無いんだ!」
「え……いや、それは」
犯人も動きを止め、少し戸惑う。
「害獣に変身しちゃうらしくて、軍警にバレたら、たぶん縛り首だし。とりたてて特技も長所も無いし、誰が見ても社会のゴミだけど、ヤケにならずに生きてるんだ!」
太宰は思った。
敦は駄目人間の演技が上手いと。
「ね、だから、爆弾捨てて一緒に仕事探そう」
「え、いや、ボクは別にそういうのでは」
犯人は更に戸惑う。
太宰が合図をおくると、国木田は手帳を取り出した。
「手帳の
ガリガリと万年筆で字を書き、ビリッと手帳の頁を破る。
「手帳の頁を_____
さっき破いた手帳の頁が
ドンッとワイヤーを発砲し、スイッチに引っ掛ける。
「なっ……」
犯人の手からスイッチは離れる。
「確保っ!」
国木田が机を乗り越え、犯人に足蹴りをいれる。
足は、犯人の頬に当たり国木田は倒れた犯人の上に乗る。
「一丁あがり〜」
犯人は確保され、安心したのもつかのま、敦が誰かの手に押されビタンッと転ぶ。
転んだ時、ピッという嫌な音がする。
「あ」
「「あ」」
爆弾のスイッチが押された____。
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霊華 - 林檎によってかわるから38kg位っすか? (2018年9月14日 16時) (レス) id: 55c6bf7b1a (このIDを非表示/違反報告)
セフミ - 主人公くんが、刀剣乱舞の今剣に思えてしまう。そんなボクは重症ですね (2016年8月2日 23時) (レス) id: c57fb13ef8 (このIDを非表示/違反報告)
菓海手(プロフ) - ふーか。さん» 今日の夜から更新再開します。面白いと云っていただき、ありがとうございます。 (2016年5月4日 17時) (レス) id: bf2b99e4e9 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか。(プロフ) - お役にたてたら幸いです( ´ ▽ ` )面白かったんで、更新頑張ってください!! (2016年5月4日 17時) (レス) id: 43566f1e32 (このIDを非表示/違反報告)
菓海手(プロフ) - ふーか。さん» ぐふっ……。マジかよ……教えてくださり ありがとうございます。 (2016年5月4日 17時) (レス) id: bf2b99e4e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菓海手 | 作成日時:2016年4月29日 16時