魔法使いの恋慕 (ページ15)

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15 迷惑ページ15

ゆっくりと、目を開ける。

白い、テントの中。横にいたのはリンデルさん。

「起きたかの、おはよう。」

そう言って、頭を優しく撫でてくれる。

あれ、私なんで夕暮れどきからテントの中に……？

……

……

あぁ、思い出した。

突然眠気が酷くなって、倒れちゃったんだ。

「すみません、また迷惑かけて。」

「娘っ子がそんな心配せんでよい。わしの知人で、スキーを教えても料理を教えても何一つ吸収しないやつがおった。あやつの面倒臭さに比べたらおぬしは可愛らしいものよ。」

「知人……。」

そうか、リンデルさんにもたくさんの知り合いはいるはずなんだ。

私だけ、なんて思っていたらおこがましい。

そんなことを考えていると、突然リンデルさんがビクッとしてテントの外を見る。

「どうか、したんですか？」

「何者かが入ってきたようだ。悪意は無さそうだが……ちと行ってみるかの。」

ローブのフードを被り、リンデルさんが外へ出る。

私も真似をして、リンデルさんの後を追いかける。

しばらく歩くと、湖のある場所へたどり着く。

そこに立っていたのは、綺麗な青い馬。

ううん、ただの馬じゃない。

この子は、水棲馬(ウォーターホース)だ。