目指せあの頂上へ (ページ6)

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第4話ページ6

？｢まったく、滑りやすい廊下だなぁ｣

盛大に転んだその女の子はゆっくりと立ち上がりながらそう呟いた。パンパンとスカートの裾を払う。その新品のスカートは少々汚れてしまっている。

――なんかよくわかんないけど、声をかけた方がいいのかな。

A｢あの……大丈夫ですか？｣

？｢ん？ああ、だいじょうぶ…｣
？｢大丈夫です。そいつ馬鹿だから怪我しないんで｣
？｢ちょっと、レンひどくない？？｣

レンと呼ばれた男の子はそう言った女の子に向かって、

｢走るのがわるいんだバカロネ。｣

と冷たく言い放った。

？｢バカロネってなに!!!私の正式名称はロネですけど～～｣

レン｢変わんねーよ｣
ロネ｢変わる!!｣

この人達も同級生ということに気づき、私はこの学年は騒がしい学年になりそうだと漠然と感じた。なんにせよキャラがちょっと、濃い。

と、そのとき、学園内にチャイムが鳴り響いた。

｢あ、やば、遅れる!!!｣

ロネさんは廊下を走り出した。私もそのチャイムに反射的に走り出す。実際初日から遅刻はヤバい。

レン｢走るなっつってんだろバカ!!!｣
といいながらレンさんもついてくる。説得力がないというのは言わないでおこう。

？｢やれやれ。朝から騒がしい人達ばかりですね｣

？｢俺は帰る｣

？｢ダメです。｣

女の子も男の人を掴んで、引きずりながら教室へ向かったようだった。