24、恋愛的きっちん ページ24
××
謎生物はトランプのルールを全く知らなかったので結局一番単純なルールの婆抜きをやることになった。布団を敷いて、トランプゲームをする。まるで理想の修学旅行みたいだった。
私の学校の修学旅行は友達同士で班を作るというものだった。そしてもちろんだれにも声をかけられず、かけることもできず一人余った私は先生が決めた大して仲良くもないグループの子たちの班に入れられた。結局、自由時間中に撒かれて何故か仲良くなったホームレスのおっさんと焼き芋を頬張っていたのを覚えている。
(みんなでトランプとかはじめて……)
就寝時間、同室の子たちが恋バナやトランプで盛り上がる中、私は寝たふりを決め込んでいた。本当は私も、あの輪の中に入りたかった。
「───姉さん？」
「え、っ！？」
「次、Aの番なんだゾ」
「あ、ああ、うん。ごめん」
うとうとしながら、冷や汗をかいている謎生物の手からトランプを一枚引く。スペードの2。ちらりとシャンデリア男の方を見ると彼は大量の冷や汗をかきながら、トランプと睨み合っていた。その分かりやすさときたら……
「Aの手札みーせて」
一番早く上がったやなや2が無遠慮に私の手札を覗き込んで来た。隣にいるやなや2の声が妙に遠くに聞こえる。なんだか眠い。これが終わったら私は部屋に戻ろう───
*
「いだっ」
だれかの蹴りで目を覚ました。
うっすらと目を開けると謎生物の足が視界に入ってくる。私に蹴りを入れたのはこいつか……！じんじんと痛む額を押さえながら、ゆっくりと起き上がる。
「うわ、みんな寝てる……」
みんな、大の字になって寝っ転がっていた。
監督生くんも、シャンデリア男も、やなや2も、謎生物も、みんな自由な寝相で眠っている。こんな男集団の中で寝るなんて……いくら監督生くんを信頼しきってるからって無防備過ぎるぞ私……！
「あ、ご飯の準備しなきゃ」
今日のメニューは何にしようか、と考えながらキッチンに向かう。食器もまだ全然揃ってないし、調理器具も古いので早く新調したい。人数分にスライスした食パンの上にツナ缶を乗せていく。
「姐さん。やっぱりここにいたのか」
「あ、お、おはよう」
キッチンにやって来たのはシャンデリア男だった。彼は物凄い寝癖をつけながら、しかし顔だけは凛々しいまま「僕にも手伝わせてくれないか」とシンクで手を洗う。男子と二人でキッチンに立つ。まさかの展開に心臓はバックバックのドッキドキだった。
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柊あんず(プロフ) - ユノンさん» まだそこまで詳しくは言えないですが、現時点で誰よりも特別なのは間違いないです…！(これ以上はチャットになりかねないので失礼します…！) (2022年7月11日 15時) (
レス) id: 69139934db (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 柊あんずさん» デュースと夢主人公は恋人になりますか? (2022年7月11日 15時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
柊あんず(プロフ) - ユノンさん» ありがとうございます〜！デュースくんとはたくさん絡ませていくのでお楽しみに笑 お気遣いくださり本当にありがとうございます！ (2022年7月11日 13時) (レス) id: 69139934db (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 柊あんずさん» 夢主人公とデュースの絡みが見てみたいです (2022年7月11日 12時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 更新はゆっくりでいいですよ (2022年7月11日 8時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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