19、絶対ふれんど！ ページ19
××
「……は？」
口から零れ出た言葉は自分のものとは思えないほど低く、冷めきっていた。彼女がピクリと肩を揺らす。どうするべきか。もっと罵ってやってもいい。ジャミル・バイパーが本来はこういう人間だと彼女は言い振らすことはできないだろう。言い振らしたとしても誰にも信用されずに終わる。だからジャミルはこの女の前で自分の毒を見せた。生徒でも教師でもない、ただの清掃員だから。
「彼、さっき私のこと友達だって言ってくれたんです。私、それがほんっとに嬉しくて……！わ、私、今まで全然友達とかいなくて……だから、友達でいたいなぁって」
彼女は顔を赤くして、視線を泳がせながら長い黒髪を耳にかけた。友達。だからなんだ。ジャミルはそんなものに価値など感じていない。カリムも、この女も、ジャミルの神経を逆撫でしてばっかり！
「バカだな。カリムは誰だって友達だって言うんだよ。お前が特別だからとかそんなんじゃない。思い上がるな」
「そ、そんなこと……わかってますよ。
だって見るからに根明の陽キャだし……」
カリムは誰のことも友達と言う。
カリムはいつも笑ってる。
カリムはジャミルの何もかもを奪っていく。
成績も運動神経も寮長としての能力もジャミルの方がずっと上だ。それなのに寮生から慕われているのはカリムだった。
「もういい……帰れ」
(え……送ってくれるんじゃなかったのかよ……)
*
「ただいま〜」
「おかえりなさい！姐さん！」
玄関の扉を開けると、シャンデリア男が待ち構えていた。なんでここにいるんだろう、と考えるよりも早く、後ろを向いて鼻に詰まったティッシュを引っこ抜いていた。そのまま秒速でポケットの中に押し込んで改めて振り向く。
「……えと、いいいいらっしゃい」
「あ、ああ！い、色々あって今日はここに泊まることになったんだ。宜しく頼む」
「あ、う、うん」
「えー？A帰ってきたのー？」
濡れた髪をタオルで拭きながらやって来たのは上半身半裸のやなや2だった。ぎょええええええ！！叫び出す私をやなや2は腹を抱えて笑い出す。
「A男慣れしてなさすぎでしょ」
「ぎゃー！！来んな来んな！！！」
「エース離れろ！服着ろ！！」
「ちぇっはいはいわかりましたーよだ」
全く、とシャンデリア男は溜め息を吐いてから私に向き直った。その頬の赤さを見ていたら自然とこっちの顔まで熱くなってしまうから困る。
「───あ、姉さん？お帰りー！」
**
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柊あんず(プロフ) - ユノンさん» まだそこまで詳しくは言えないですが、現時点で誰よりも特別なのは間違いないです…！(これ以上はチャットになりかねないので失礼します…！) (2022年7月11日 15時) (
レス) id: 69139934db (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 柊あんずさん» デュースと夢主人公は恋人になりますか? (2022年7月11日 15時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
柊あんず(プロフ) - ユノンさん» ありがとうございます〜！デュースくんとはたくさん絡ませていくのでお楽しみに笑 お気遣いくださり本当にありがとうございます！ (2022年7月11日 13時) (レス) id: 69139934db (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 柊あんずさん» 夢主人公とデュースの絡みが見てみたいです (2022年7月11日 12時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 更新はゆっくりでいいですよ (2022年7月11日 8時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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