【男主】不正解でーす。【ぺけたん】

＃３ ページ4

「あ、お風呂沸かしてくる。ぺけ先入る？」



「あ、いいの？じゃあ先入るー。」





さっき。



気のせいかな、Aって呼ばれた気がして。



ってな、僕は乙女か。女々しすぎか。





「ご飯どうする？僕、料理とかできないけど…。」



「ああ、別にコンビニ弁当とかでいいよー？買ってこようか？」



「ほんと？じゃあお願いしたい。僕のなんでもいいよ。」





バカみたいじゃないか。



でも、ぺけのことを知りたくて。ぺけの声を脳が異様に吸収してる気がして。





でも、でも。





「べーの家、久しぶりに泊まるなあ。」





ぺけの言葉一つ一つが、ささる。



その言い方、ついこの前は彼女の家泊まったの、とか。





「そうだなあ、ずっとここで撮影はしてなかったから。」





ほんとは気づいてんじゃないの、とか。



…いや、ぺけだぞ。ありえない。





「ずっとシルクかマサイの家だったもんねえ、新鮮な感じして俺は好きだけど。」





そうだよこいつだよ？このバカが、人の気持ち理解するとかありえない。





「よいしょ、と。じゃあ俺コンビニ行ってくるよ。」





少し離れた場所に座っていたぺけが立ち上がる。





ああ、相変わらず細いな。身長も高い。



一般的にはきっとイケメンじゃない方かもしれない。



きっと、僕の気持ちなんて知らない。





でも、僕は全部が全部、ぺけの全部が、





「行ってらっしゃい。」





すき、だ。



きっと、変わらないんだろう。









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