Blue sleep ページ29
「やっとわかった気がする」
「何がです?」
「お前がずっとイグイス民に執着してた理由」
ありゃ芸術品だわ、と呟く眠そうな顔。
その正体は僕が生まれた頃から兄のように慕ってきたクミリー王国王子、そらるさん。
王子の威厳とかマジで無いけどね。だって見てよ。いきなり押しかけてきたと思ったらもう執務室のデスクに座ってるんだもん。なんなんだよ。
「今日はどうしたんですか」
「あからさまに話題変えんなよ…お前に頼まれてたやつ、調べた」
僕の頭にパサリと書類の束を乗せて、そらるさんは笑った。
「性格異常と、Aくんね。結構大変だったんだから、見返りを求める」
「ブルーベリーアイス3種盛りでどうですか?」
「乗った」
「ちょっろ」
「るせえ。仕事あんのにこっちもやってやったんだ。もーほんと忙しくて夜しか眠れてない」
「ちゃんと眠れているようでよかったです」
渡された書類を捲って軽く目を通していく。
…あれ?そういえば、
「そらるさん、僕が執着する理由わかったって…」
「あ、さっきお前の部屋行って見てきた。やばいね、あれ」
「!?見てきたって、あの、」
「寝てた。可愛いね、あの子」
………………失敗した。完全に盲点だった。まさかAくんをそらるさんに見られてしまうとは。
しかも寝顔を。寝顔を!(大事なことなので二回言いました)
「魂を悪魔に売ったってのは、あながち間違いじゃないかも」
「っ、そらるさん!」
「…あぁ、ごめんごめん」
意地悪そうな顔をするそらるさん。むかつく。僕がそういう話嫌いなのわかってるのに。
「まぁ何にせよ頑張れ。俺帰るから。じゃあね〜」
「…ありがとうございました」
ひらひらと手を振って身を翻したそらるさん。
やっぱり読めない笑顔は、僕が一番苦手とする顔だ。
・
え、なんかそらるさんキャラ違うわろた。
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グレン - 一回ここに入りなおしたのでidが違うけどおんなじグレンです!更新ありがとうございます!!めちゃくちゃ楽しみだったのでとても嬉しい( ´艸`)です!これからもよろしくお願いします! (2018年8月30日 18時) (レス) id: 6ba2a539d5 (このIDを非表示/違反報告)
奏多(プロフ) - グレンさん» ありがとうございます!頑張ります! (2018年8月23日 20時) (レス) id: 9dff9c1b2f (このIDを非表示/違反報告)
グレン - 主くんがめっちゃ可愛い!とても可愛い!!更新頑張って下さいね! (2018年8月17日 18時) (レス) id: 1c34feec5e (このIDを非表示/違反報告)
奏多(プロフ) - グレンさん» ありがとうございます!頑張ります〜 (2018年8月14日 20時) (レス) id: 9dff9c1b2f (このIDを非表示/違反報告)
グレン - この作品大好きです!更新頑張って下さい!ノシ (2018年8月14日 19時) (レス) id: 1c34feec5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:奏多 | 作成日時:2017年11月5日 12時