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父の訃報 ページ11

いよいよ、話が本題にはいる。
皆ペラギウス総督に疑念を抱いていた。

そこで、ペラギウス総督の本性を暴く為ナルサスはファランギース、ジャスワント、ギーヴとグラーゼに何やら相談していた。


ひとしきり話が終わり、計画の為、一行は店を後にした。




ふと、グラーゼがジェダイアを呼び止めた。



グ「ジェダイア、ちょっといいか?2人だけで話したいんだが……。」


そう言ってダリューンをチラ見した。



ダ「あぁ…俺の事は気にするな。先に行ってる。」



ジ「わかった。スーリ、ギルマルスも先に行ってて。後で追いかけるから。」



グ「話が済んだら、送り届けるから心配しなくていいぜ。」




ギルマルスはジェダイアを連れて彼の家まで来た。


ギ「コレをお前に。お前の姉からだ。親書はいいとしてこのクソ重い木箱は何だろうな?」


ギルマルスが親書と何やら木箱を渡す。ジェダイアが親書の中を確認する。



ジ「!……ッ!……。」


ジェダイアの顔色が変わった。



グ「どうした!?何があった!」





ジ「ッ!何でもない!ちょっとお小言が書いてあっただけだ!姉上もいつまでも私を子供扱いゆえ、困ったものよ。」



バコッ!

ジ「痛っ!」

グラーゼの鉄拳を食らう。




グ「…親友に嘘を付くな。」
グラーゼがジェダイアを真剣に見つめた。



ジェダイアの目にどんどん涙が、溜まる。




ジ「ッ!グラーゼ……どうしようッ!どうしよう…国が…姉上がッ父上がッ!」




グラーゼ「落ち着けッ!何が書いてあった?」




ジ「国で疫病が…。父上はすでに……病で亡くなったと…しかも姉上も…その病に…侵されている。」




グ「ッ!何だと!そんな事そなたの国の役人達は一言もッ!…チッ…緘口令か。」



ジェダイアが、箱を急いで開けた。

中には発生からの経緯や症状など事細かく記された資料が入っていた。





ジ「グラーゼ、今日からここに泊めて。それと今聞いた事多言無用。よいな。」




グ「わかった。だが、その資料だけでわかるか?」




ジ「…駄目な時は戻る…それしか無かろう。……ふッ私もとんだ詐欺師よ。殿下に忠誠を誓いながらこうもアッサリ裏切るのだからな……。」




グ「…戻れば多分、二度と……」




ジ「……だろうな。」

寂しそうに笑う。



グ「二人には?」


ジ「今夜話す。」




グ「……わかった。じゃあ、とりあえず一度皆のところへ戻れ。送っていこう……」

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作者名:まりの | 作成日時:2016年8月7日 19時

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