【銀魂】絶望に花束を 4

百六十 ページ21

Aside









『…………』







信「やっぱり………」







今の信女の話が本当であればもう私に時間はない






悠長に時間を持てあませない







『………はやいね』







窓の外を見るとカラスが空を羽ばたいている








『ちゃんとそのときは殺してね

信女やみんなを殺したくはないから

それにしても本当に早いなぁ〜

まだ10年はいけると思ってた』









信「A……」







『ねぇ、散歩付き合ってくれない？』









信女は頷いてくれると車椅子を持って来た








そして手を借りながら点滴と一緒に病室から出て病院の真下にある庭園に向かった








もちろん許可はとったよ？








『綺麗だね』







信「そうね」








風が吹き花の香りを飛ばす







羽織を撫でて花びらがそっと膝に落ちた








それを手に取り花びらに合う花を目視で探す








信「どうかした？」








『この花びら、どの花かわかる？』








バラバラに植えられて探しにくい








もう少し分けてもいいんじゃない？








ってここ病院ですよね〜









車椅子を進め花を探す









信「あれじゃない」









信女が指差す方向には確かに花びらとよく似ている花があった









『あぁ、この花ってマリーゴールド？』









綺麗なオレンジ色がゆらゆら揺れる









花言葉ってなんだっけ









『花言葉知ってる？』









後ろの信女を振り返り聞くと一瞬下にうつむいてから再び顔をあげ









信「私は花に興味がないわ」









『そっか』









なんか残念









部屋に帰ったら調べてみよう








時間たっぷりあるしやっぱり病院は暇すぎる









プルルルルッ









『お？』








信「ちょっと待ってて

出てくる」









携帯を確認すると近くのベンチの横につけどこかに行った








これからは真面目に仕事しようかな







どっちにしろ量を増やすのに変わりはないし








それより、銀時には合わない方がいいな








よりによってあそこで喋られるとは本当に思ってなかったし








奈落どもは動き始めた









『時は止まらず……か』









「ため息なんてついてらしくねぇなァ」

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