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双黒 ページ24

Noside




「Aっ!!」





そう呼んだのは空から降りてきた男




「はぁ〜〜何で中也がくるんだい?」




太宰は明らかに嫌そうな顔を向ける




「あぁっ!?誰が手前に会いに来るかよ!・・・・自分の部下を迎えに来たに決まってんだろ」




そう、この男こそAの上司で想い人




ポートマフィア幹部、中原中也だ




「やっぱりね。Aちゃんの話聞いたときから嫌な予感がしてたんだよ・・・もぉ〜最悪」




太宰は愚痴を言い続けているが、中也はすぐにAの方に振り返る




「おい青鯖、何とかできるか?」




中也の声は先程の声とは違い、低く重い声だった




太宰は珍しく相棒の焦っていることに少し驚いている




何せ、中也が自分から作戦を聞いてくることは滅多にない





余程慎重に助けたいのだろう




「ん〜、此処は『蛙と蛇』の逆かな?」




『蛙と蛇』




此れはまだ二人が『双黒』と呼ばれていた頃の二人だけの作戦隠語だ




中也は其を聞くと溜め息をついてから自分のコートを脱いだ




「Aに傷1つでもつけてみろ・・・・そんときは俺が手前を殺すかんな」




そう言い残し彼はAへと近づいていった




太宰はやれやれとでも言いたそうな顔をした




(あんなに拗らせててまだ気づいてないのか・・まぁ、其れはAちゃんもか・・)




太宰はゆっくり中也の後を追った

怪奇譚の末路→←炎



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作者名:クロス | 作成日時:2018年11月25日 2時

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