132話 私は、人殺しなんかじゃない ページ9
翌朝。
学校へ行くと、セイカは他の友達に囲まれていた。
A『おはようセイカ！昨日はどうして帰っちゃったの？』
Aがセイカに声をかけると、その場がしんと静まり返った。
セイカを囲んでいた多くとセイカは、振り返りAを睨む。
A『セイカ…？』
セイカ「…なに」
明らかに昨日までとは違う。
Aに向けられる冷たい目、態度。
そして心。
A『えっどうしたのセイカ』
セイカ「近寄るんじゃないよ」
A『な、なんで…？私たち親友でしょ…！？』
セイカ「親友？笑わせないで」
友達「私たちは知ってるんだよ？アンタが根っからの「人殺し」ってことをね！」
A『人、殺し…？』
「人殺し」。
そう言われAは思い出した。
昨日師匠と話していた内容を。
だが、ハンター全員が人殺しな訳ではない。
私は、人殺しなんかじゃない。
A『昨日の話、聞いてたんだ』
セイカ「あんたが聞かせたんでしょ？あたしのこと連れてってさ」
A『ち、違う！昨日はセイカが連れてってって言うから』
セイカ「あたしのせいだって言うの！？」
友達「人殺し！セイカに近付くな！！」
友達「どっか行け人殺し！！」
違う。そんなことはない。
私は人殺しなんかじゃない。
セイカが勘違いしているだけだ。
そう言いたいのに、言えない。
突然の出来事すぎて、体が動かない。
セイカ「見損なったよ。大嫌い」
「大嫌い」。
それは本当に彼女に言われなければいけない言葉なのか。
違う。
A『セイカっ…！！』
セイカ「名前呼ばないで」
A『っ…！！』
セイカ「行こ」
友達「人殺しとなんて一生関わりたくないよねー」
昨日まで親友だったAとセイカ。
ああ、酷い。
裏切られたのかな。
＊＊＊
一見127話と同じタイトルに見えますが「、」を入れたので違うタイトルということで許して下さい(謝罪会見)。
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作者名：ゴンクラ命の荒川白希 | 作成日時：2023年3月26日 10時
