対面―�� ページ13
何も言わず、じっとこちらを見つめるすず。
そんな彼女に私もなんと声を掛ければいいのか分からず、沈黙が場を支配し始めました。
体感、ほんの数秒程度でしょうか。
もしかすると数十秒、だったかもしれません。
「その人、は…？」
震える声で、恐る恐る彼の事を誰だと聞くすずの声。
その声にはなんというか、先程までの勢いは何処へやら、力無くか弱い、今にも消えてしまいそうな儚さも込められているように感じます。
私のような人間が、及川さん…いえ、違いますね。いい加減慣れなくては。
及川君のような才色兼備な方と親しくしているという状況に何か思う事があるのでしょう。
私だってこんな人とお付き合いが出来るだなんてと未だに戸惑っていますし。
それにしても、すずに普通に彼が私の恋人だと素直に伝えてもいいのだろうか。
今までの彼女の行動の事を考え、また不安が蘇ってしまいます。思わず素直に質問に応じようと開いた口を噤んでしまいました。
「…この子、前に話してくれた妹さんだよね？」
すると耳元で小さく低く、及川君が別の質問を投げ掛けてきました。
彼の顔を見上げると、「俺に任せて」とでも言いたげな自信に満ち、そして落ち着いた表情で私の事を見守ってくれています。
不思議なもので、その彼の表情を見ているとなんだか無意識に体に込められていた力が解れていくような気がします。
彼がいるなら、きっと大丈夫だろう。そう考え、私は小さく頷きました。
すると肩に置かれていた手が今度は私の頭上に移動し、ポンポンと軽く撫でてくれました。恐らく、何も心配しなくて大丈夫だと伝えてくれているのでしょう。
「急にごめんね〜、“俺の彼女”が困ってたからつい割り込んじゃった。君がAちゃんの妹さん？」
…なんとなく、今“俺の彼女”とやたら強調された気がしたのですがこれは私の気のせい、でしょうか。
物凄くそれはそれはこれでもかという程力を込めて“俺の彼女”と言われた気がするのですが。
「…お姉ちゃん、の…」
「そう、Aちゃんの彼氏です。
いつもAちゃんにお世話になってます。」
にっこり、いつもの爽やかな笑顔を浮かべて及川君は私の肩を抱き直しました。
口調や表情こそ穏やかですが何故でしょう、いつもより彼が私の名前をよく呼んでくれているような気がします。こうして肩を抱いたり、スキンシップの回数も多くなったような。
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Guilty(プロフ) - モモさん» コメントありがとうございます、キャラの把握、そして溺愛っぷりはかなりこだわって書いてますのでそう言って貰えると嬉しいです☺ (2023年2月23日 13時) (
レス) id: 4d6b8818fd (このIDを非表示/違反報告)
モモ - 及川さんの溺愛っぷりがすごいです！キャラがちゃんとつかめていて、見ててすっごく面白です！！ (2023年2月23日 13時) (レス) @page44 id: 759a61aa3f (このIDを非表示/違反報告)
Guilty(プロフ) - あさん» 長らくお待たせしてしまいましたね😅文章の書き方はこだわっているつもりですのでそう言って頂けると嬉しいです、ありがとうございますo(_ _)o (2022年9月11日 19時) (レス) id: 7dfd57a894 (このIDを非表示/違反報告)
あ - ここここ更新されてる😭ずっと待ってたんですよ！！1話1話の文の書き方好きです (2022年9月11日 18時) (レス) @page29 id: a182ab6823 (このIDを非表示/違反報告)
Guilty(プロフ) - あさん» 毎晩覗きに…！？Σ(ﾟ∀ﾟﾉ)ﾉマジですかありがとうございます、そんなに期待されていたとは…毎日更新が出来ないのが申し訳ないです、必ず近いうちにまた更新させて頂きますm(__)m (2022年8月23日 2時) (レス) id: 7dfd57a894 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Guilty | 作成日時：2021年7月8日 14時
