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「依頼」『メッセージ』 ページ22

「えっ!?」

彼が大声を出したので、目立ってないかと心配したが周りも騒がしかったので目立たなかった。良かった。

まぁ彼の保護者らしき女性には見つかったが。

「どうしたのコナンくん……貴女誰?」

警戒心を剥き出しにして眉を顰めるその子に、私は立ち上がって

「キッドキラーのコナンくんとお話してみたくて……ごめんなさい。ファンって言ったら驚いちゃったみたいで。」

と、適当な嘘をつく。

コナンくんも「そうなの!ごめんね蘭姉ちゃん!」と誤魔化してくれた。話がわかる子だなあ。なんて感心する。

蘭姉ちゃんと呼ばれた女性は「そうだったんだ、ごめんなさい!」と謝ってきた。

うわ、この人絶対いい人だ。

「大丈夫ですよ、もう少しお話してても良いですか?」と返すと、「どうぞ!」と許可を出してくれたのでお言葉に甘えることにする。



「で、なんでキッドに"これ"を渡して欲しいの?」

コナンくんは真面目な顔で自分の背中に隠していたメッセージカードをひらつかせる。

「夢を、覚まして欲しいから。」

「は?」

私のヘンテコ極まりない発言に、彼は拍子抜けしたようだった。そりゃそうだ。私が彼だったらメッセージカード突き返してる。

「ゆ、夢って、マジックのこと?」

「……違うよ。本当の夢。とにかく、彼に話せばわかると思うから、よろしくね」

私はそう言い捨てて逃げるように観衆の間を縫って走った。

後ろからコナンくんの声が聞こえたが無視だ。これ以上の詮索は、好ましくない。



*☼*―――――*☼*―――――



「キッド!」

屋上のドアが乱暴に開けられる音と共に、高い子供の声がオレの名前を叫んだ。

「よぉ名探偵。今日も逃げ道わかっちまったのかよ。たまにはダミー追っかけてオレを笑わせてくれたっていいんだぜ?」

月に翳していた宝石を片手で弄びながらからかうと、名探偵は「それじゃあ探偵の名が廃るからな!」と息を切らしながら怒った。

「ふーん、プライド高いんだなあ?

じゃ、今回も宝石返しといてくれよ〜」

雑にポイッと宝石を投げると、名探偵は片手でキャッチをしてズボンのポケットに宝石を突っ込んだ。

「じゃあオレはこれで……」

「オイ、ちょっと待て!預かり物してんだ!」

グライダーを開き、グッと足に力を込めた時、名探偵はそう叫んだ。預かり物?オレは誰かに配達物でも頼んだだろうか……と不思議に思い顔だけ名探偵の方に向ける。

「預かり物?」

「ある女の子からメッセージカード。」

『痛み』→←「キッドキラーの少年」



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乃花おむ子(プロフ) - 白。さん» ありがとうございます!これからも気が向いた時にちまちま続編というか、後日談の「Secret Lover」更新していきますのでよろしくお願いします!レス返すの遅くなってしまいすみませんでした〜! (2020年2月19日 19時) (レス) id: 6c075283b8 (このIDを非表示/違反報告)
白。 - コナン知ってて、まじ快知ってて、あんスタまで知ってるとは…。作者さんとはお友達になれそうです!偶然見つけた作品なのですが、良いのに当たりました。他の作品も楽しみにしてますね。ささやかに応援します。 (2019年5月7日 20時) (レス) id: 0235a92526 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:乃花おむ子 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Omutarosan1/  
作成日時:2019年4月13日 20時

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