「キッドキラーの少年」 ページ21
何ヶ月経ったのか、否もしかしたらそんなに経っていないのかもしれないが(この時私は既に現実の目まぐるしさに時間感覚を失いつつあった)、新聞のある一面に書かれたその記事に目を奪われた。
「"キッドキラー"?」
そのキッドキラー____本名は江戸川コナンとかいう少年である____は、キッドの脅威となる少年らしい。
「キッドを追いつめ、彼の奪った宝石を、これまでに何度も奪還している……。」
それすなわち……私の知る中で一番あの怪盗に近づけるのは彼だけってことになる。
つまりわかりやすく言うと……私の心を夢から戻すにはこの少年と接触する必要があるという事だ。
「頼りにしてるよ、キッドキラーさん。」
新聞を折りたたみ、二階にある自分の部屋へ駆け上がった。
*☼*―――――*☼*―――――
予告日。その日は学校も休みだったので、現場には同じ中学の生徒がちらほら見えた。
大衆の中で1人、目立つ少年が立っていた。
その小さな顔に縁の大きいメガネをかけた可愛らしい少年。彼が江戸川コナンに違いないと、私は新聞に写っていた顔を思い出しながら考えた。
「えっと……江戸川コナンくん?」
彼に近づき、驚かせないようにしゃがんで優しく声をかけると、彼はこちらを向いてきょとんとした顔を見せた。
「なあに?お姉さん。」
ニッコリと屈託のない笑みを浮かべている。本当に可愛らしい少年である。
「合ってた。君、確かキッドキラーって呼ばれてるんだよね。」
確認するようにそう口にすると、アハハ……と苦笑しながら「そうだよ!」と答えてくれた。
「私、佐々原Aっていうんだけど……お願いがあって君に会いに来たの。」
そう言うと、コナンくんはびっくりしたような表情を見せた後「お願いって?」と少し警戒したように聞いてきた。
「これを。」
「?メッセージカード?」
彼に手渡したのは小さな封筒に入ったメッセージカード。手のひらより一回り大きいくらいのものである。
「これをね、キッドに渡して欲しいんだ。」
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乃花おむ子(プロフ) - 白。さん» ありがとうございます!これからも気が向いた時にちまちま続編というか、後日談の「Secret Lover」更新していきますのでよろしくお願いします!レス返すの遅くなってしまいすみませんでした〜! (2020年2月19日 19時) (レス) id: 6c075283b8 (このIDを非表示/違反報告)
白。 - コナン知ってて、まじ快知ってて、あんスタまで知ってるとは…。作者さんとはお友達になれそうです!偶然見つけた作品なのですが、良いのに当たりました。他の作品も楽しみにしてますね。ささやかに応援します。 (2019年5月7日 20時) (レス) id: 0235a92526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:乃花おむ子 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Omutarosan1/
作成日時:2019年4月13日 20時