#09:虎と兎 ページ11
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A｢あ！これ姫ちゃんに似てる!!
って事はこれがフレッドとジョージかな｣
気まぐれで入った店。
棚に飾られた動物の人形を手に取っては
ｷｬｯｷｬｷｬｯｷｬとはしゃぐAは幼児の様だ。
A｢見てみて！これ、オリバーに似てる!!｣
Aの腕に抱かれたもふもふの虎の人形。
ｵﾘﾊﾞｰ｢俺に？｣
A｢うん！目とかすっごく似てるでしょ？｣
ニコニコしながらその人形を抱きしめるA
ｵﾘﾊﾞｰ｢じゃぁAはこれだな。｣
棚から白いフワフワの人形を取る。
A｢うさぎ？｣
ｵﾘﾊﾞｰ｢あぁ。フワフワしてて寂しがりやでちっちゃい。｣
A｢むっ…ちっちゃくないもん！
でも、この子可愛いから許す…｣
左腕に虎の人形を抱えたまま
右手で俺の手にあるウサギをとると
人形をジッと見つめて微笑むA
その光景がなんとも愛らしく自然と頬が緩む
ｵﾘﾊﾞｰ｢よし、A、それちょっと貸して？｣
A｢ん？はい。｣
ｵﾘﾊﾞｰ｢ありがと。｣
Aから人形を受け取るとレジへと向かった。
後ろをトコトコついてくるAは
｢買うの？｣｢オリバーってそういうの好きなんだ、意外…｣
なんて言うものだから
俺のじゃないと言うと
｢えぇっ!?誰にあげるの!?｣｢まさか、彼女!?!?｣
と、とんでも無い事を言い出すA
ｵﾘﾊﾞｰ｢彼女なんて居ないよ。知ってるだろ？｣
そもそもさっきの流れで俺のじゃないといえば
Aしかいないと思うんだけど
Aの天然はこういう時発動する。
A｢そ、そっか…そうだよね…ｱﾊﾊﾊ｣
ｵﾘﾊﾞｰ｢A？｣
A｢そ、外で待ってるね！｣
そう言うとパタパタと店の外へ走っていくA
ｵﾘﾊﾞｰ｢あ、おい！A!?｣
後を追おうとしたが精算の途中だったことを思い出し
動かしそうになった足を止める。
ラッピングしますか？と言う店員にお願いします、と
言うとかしこまりました。と言って可愛らしいピンクの袋を取り出した。
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Aのやつどうしたんだ…？
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作者名：雪華... | 作成日時：2015年4月1日 20時
