奴_隷 200 ページ20
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私は躊躇いなく答えた。
A「うん、嫌い」
沖「…分かってても直球って結構へこみまさァ
Sってのは打たれ弱ェーって知らねぇのかィ?」
A「…その、Sじゃない総悟はもっと嫌い」
きっと、無意識に、総悟を求めてた。
A「…首輪も、鎖も
今は無いと落ち着かないって気付いた。
…あのお店でね、首輪引っ張られて
この感覚、久しぶりだなって思って」
沖「…」
A「…でも同時に、愛おしいと思った。
締め付ける首輪の感覚が、愛おしいって」
沖「…!」
苦しいのも痛いのも大嫌いなのに
A「何でだろうね」
沖「…俺が知るわけねーだろィ」
A「…総悟、甘い総悟は
もう要らないから、もう飽きちゃったから
少し、ちょっとだけ苦い」
「あなたをちょうだい」
すぐ後にはカチャリと音を立て
首元が少し重くなる感覚がした。
そしてすぐに、鎖が引かれる。
あぁ、苦しい、でも
この感覚、懐かしいとさえ思う。
沖「…待ってやしたぜィ?
テメェからそう言うのをなァ
…さぁ、お望みなら弄めてやらァ」
いつもの総悟だ
…あぁ、そっか。
好きとか、そういうのも
全部計画のうちってことか。
A「(アメとムチ…総悟らしい)」
沖「今まで溜め込んだ分
たっぷり発散させて貰うぜィ」
A「…奴 隷?」
体の傷が、愛で、背中の痕が、独占欲なら
鎖は、いつの間にか胸を締め付けて
もう、離れられないくらい絡まっていて
二度と解けることは無い、束縛。
全てが合わさった
歪んだ愛の形。…それの名前は
沖「…奴 隷(コイビト)でさァ」
END.
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作者名:由麻 x他1人 | 作成日時:2016年5月1日 2時