24 差 〜黒尾side〜 ページ29
もうお気づきになった方もいるかも
しれませんが、今回のお話
「差 〜黒尾side〜」は、
お話11の「差」や、お話12の「差 〜及川side〜」の
シリーズみたいなものです。
これからも「差」シリーズを書いていく
予定なので、ほんの少しでも記憶の隅っこに
置いておいてくださると嬉しいです!
_______________
黒尾side
「(小鳥遊ちゃんに呼ばれて出て行ったから
心配したけど、大丈夫そうだな…………)」
さっさとドリンクとタオルを用意し終えて
ノートに記録をとっている佳奈子に目をやる。
孤「クロ、佳奈子のこと気になるの?」
「まあな。だって見ろよ、あのデカさ。
Eか…………?いや、Fはあるな…………」
冗談のつもりだったんだけど、研磨に
ゴミを見るような目で見られてしまった。
『鉄郎〜!ちょっと来て!』
「ん?おう、今行く!」
小走りで座っている佳奈子のところに行くと、
ノートを見て『う〜ん………』と唸っていた。
「どした〜?」
『連携攻撃のときなんだけど、もう少し
タイミングを……………って、鉄郎、聞いてる?』
「いや、この短時間でここまでびっしりノート
書いてくれるとは思わなかったからよ…………」
佳奈子からノートを借りてペラペラと
ページを捲ると、まだ練習し始めてから
一時間かそこらなのに、4ページが
綺麗な字で埋められていた。
ドリンクを作ったり小鳥遊ちゃんに捕まったり
していた時間を除くと、たぶん30分くらいしか
ノートを書く時間は無かったはずなのに…………。
「青城、いいマネ持ったなぁ〜」
『でしょ〜?』
私って頑張り屋さんだから♡と
ぶりっ子ポーズをキメる佳奈子。
『……っていうのはウソで、こんなの、
マネージャーとして出来て当たり前だよ』
そう言いながら青城の応援をしている
小鳥遊ちゃんを見る佳奈子の目は、さっきの
無邪気な表情からは想像も出来ないほど、
冷えきっていた。
"仲間思いで、誠実"
たぶん、これが本当の佳奈子なんだろう。
自己中で誠実さの欠片も無さそうな
小鳥遊ちゃんとは、雲泥の差だ。
その冷たい横顔が部員たちへの敬意と愛情を
示していることくらい、初対面の俺でも分かる。
「………ほんっと、いいマネージャーだよ」
その独り言が聞こえたのだろうか、
振り返った佳奈子は、ふわりと、
静かに微笑んでいた。
763人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
S.O(プロフ) - 僕の名前はノートです@みゅーじさんさん» ありがとうございます〜!励みになります! (2018年12月21日 7時) (レス) id: 8a35597961 (このIDを非表示/違反報告)
僕の名前はノートです@みゅーじさん(プロフ) - 神ってますね!更新頑張ってください! (2018年12月21日 7時) (レス) id: cc36bc3fd9 (このIDを非表示/違反報告)
S.O(プロフ) - 綾波美舞さん» そんな神だなんて!恐縮です〜!ありがとうございます!! (2018年12月14日 22時) (レス) id: 8a35597961 (このIDを非表示/違反報告)
綾波美舞(プロフ) - この作品神ですね!お気に入り登録させていただきます! (2018年12月14日 21時) (レス) id: ebfeae08b9 (このIDを非表示/違反報告)
S.O(プロフ) - おもろすぎさん» なんだか照れちゃいますね!ありがとうございます、嬉しいです! (2018年12月10日 9時) (レス) id: 8a35597961 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:S.O | 作成日時:2018年8月16日 23時