私の方がモテるけど【青葉城西】

19 取り合い ページ23

佳奈子side




あの後研磨とも仲良くなって、
研磨が懐く女子は珍しいそうなので、
私が音駒の臨時マネをすることになった。


あと、マネージャーついでに
他のメンバーのことも名前で
呼ばなきゃいけないらしい。


『猛虎〜』


山「ははは、はいぃ！」


『"は"は1回！』


山「はい!!」


最初はこんな感じだったけど、
だんだん慣れてきて、今はみんな
私のことも名前呼び。


孤「佳奈子、クロがウザい。どうにかして」


『私に言われても困るんだけどww』


灰「佳奈子さ〜ん！」ｷﾞｭｯ!


『わっ！どうしたの？リエーフ』


福「……………♪」


『あ、招平もそのお菓子好きなの？
それ美味しいよね〜』


こんな風に私たちが仲良くしているのが
気に食わない様子の可愛い女の子(笑)が
こっちを睨んでるけど、まあそれはどうでもいい。


でも……………


及「ちょっとちょっと、佳奈子ちゃん！
佳奈子ちゃんは俺たちのマネージャーでしょ！」


国「そうですよ。なんで音駒にいるんですか」


矢「佳奈子先輩がいてくれないと俺、
やる気出ないんですけど〜」


黒「佳奈子は今日は、俺らのなんですぅ〜！」


犬「そっちには小鳥遊さんも
いるじゃないですか！」


山「幸せを分けてくれてもいいだろぉ〜?!」


……………これは困った。


私は別にどっちでもいいんだけど、
このままじゃ練習を始められない。


う〜ん、と私が唸っていると＿＿＿＿＿_


岩「ゴラァ！他校に迷惑かけてんじゃねぇ！」


夜「お前ら、むやみに人に絡むなって
いつも言ってんだろ！」


『はじめ♡衛輔♡』


青城のメンバーたちは、はじめに腹パンされて
帰って行った。


夜「悪いな、佳奈子。うちのヤツらが…………」


『ｸｽｸｽｯ………別にいいよ』


こうしてマネ業を始めた私は、
青城のみんながこれからクソまずい
ドリンクを飲むことになることを、
すっかり忘れていたのだった＿＿＿＿＿__。

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