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Aは戦場において最前線で戦う生粋の攻撃型だ。ガンガン攻めてくタイプである。だからAはサポートはあまり向いてないし、サポート系の魔法もろくに使えない。しかし、三年の月日でAという魔道士は更に限界を超えるには十分で、今では騎士団長とも互角にやり合えるくらいの強さを持っている。自信過剰だとか自惚れてるだとか周りの団員達からは思われがちだし、実際思われてるのだが、Aの場合は実力の伴ってる自信過剰である。魔法帝を抜いた魔道士の中では最強だ!といつだか宣言していた。本当のところは知らないが。
つまり何を言いたいのかと言うと、彼女はあらかたの魔法は使えるのだ。攻撃魔法に限らず、サポート系の魔法までも。
「速度上昇バーニア、攻撃力強化アームズ!」
それは間違いなくAの声で、途端にヤミとアスタのスピードとパワーは上がる。一瞬驚いたように足を止めかけた。ヤミも知らない内にAはサポート系の魔法を扱える様になっていた。前線で戦うAが後ろにいるのは何だか不思議な感覚がした。
しばらく優勢だった戦況はピタリと止まる。二人のスピードもパワーも落ちた。いや、正確には元に戻った。「あ、」と不安を煽る声を漏らすAと共に。
「やっぱ長くは持たないな。ウェンディは凄い…」
小さく呟いたAはサポートなんてやってられっかと言わんばかりに炎を纏い地面を蹴る。その方がコイツらしいとヤミも口の端を上げた。
光が相手ではやはり機動力に負ける。足の裏からブーストのように炎を出しても光には追い付けない。足の指で方向の調整を行いつつ空中で自由に動き回る様はまさに天空を支配するドラゴンの様で、同時に器用な奴だと思った。
攻防戦を繰り広げる中、アスタとヴァルトスの方が先に戦いに終止符が打たれる。剣を手放し一直線にヴァルトスに向かったアスタの拳はしっかりのヒットして、彼の体は後ろに飛んで行く。
ヤミの愉快な笑い声が響いた。油断したとリヒトが攻撃をしたが、黒穴によって吸収される。
「もう一人いる事を忘れんな。」
ヤミが言い終わると同時にリヒトの背後に黒い影が落ちる。
「黒炎竜の鉤爪!」
ヤミの闇魔法と、Aの黒い炎が合わさった。
この時、リヒトは確かにドラゴンを見たのだった。
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マリイ - はなぼーさん» ありがとうございますユウカ様の小説一つも無くてレオポルド、アスタ、ラック、マグナ (ライア)好きだけど1番はユウカ様 FTとブラクロの中で (2022年8月4日 14時) (レス) @page47 id: 70be676ed1 (このIDを非表示/違反報告)
はなぼー(プロフ) - マリイさん» リクエストありがとうございます!作品一つ作るのは難しそうなので、ユウカとのお話をどこかで挟もうと思います! (2022年8月1日 21時) (レス) id: 603a42e081 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - ユウカ・スズキの小説も書いて欲しいです ユウカ好きなのでラミアスケイルの (2022年7月29日 20時) (レス) id: 70be676ed1 (このIDを非表示/違反報告)
はなぼー(プロフ) - ミトさん» コメントありがとうございます!長らく更新出来ていませんでしたが、ちまちまと再開致します! (2022年7月11日 11時) (レス) id: 603a42e081 (このIDを非表示/違反報告)
ミト - ブラクロに再熱して夢小説探してたら面白いの見つけた…続きを楽しみにしてます! (2022年6月11日 1時) (レス) @page39 id: 54bc55279d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はなぼー | 作成日時:2022年3月3日 18時