幸せ家族計画！【降谷零】

43 出産エピソード ページ45

2人を産んだ日は、よく晴れた春の日だった。



両親は結婚記念日で、新婚旅行にいった国へと旅行しに行っていた。



そろそろ9ヶ月に入るという頃…



家でものすごい激痛が走り、その場でうずくまった。



産気づき、これが俗にいう陣痛かと噛み締めた。



『ったい……！…陣痛ってこんな痛いの…？』



陣痛、舐めておりました。



壁に体を預けながら、歩きなんとか救急車を呼ぶことができた。



その後、破水し、私のお産が始まった。



ただでさえ不安な出産を、1人でするのは本当に不安で、涙がどんどん溢れてくる。



『……うっ、零に会いたい…』



そんなこと言っている間に、次の陣痛が私を襲ってくる。



痛みと戦うこと、約16時間…



1人目蓮が産まれた。



その後、私の容態が悪くなり、煌は帝王切開で産まれた。



眠りから覚めたあと、2人で並んで眠っている子供達を見て、涙が出た。



『……産まれてきてくれて、ありがとう…』



零、私達親になったんだよ。



産まれてきてくれた2人には、『蓮』『煌』と名付けた。



蓮の由来は、蓮の花の花言葉 '' 清らかな心 '' からとり、煌の由来は、煌びやかに輝いてほしいと願いから。



零と同じ、1文字の名前にしたかったということもある。



あの日から4年以上の月日が流れてしまった。



2人が成長していくにつれ、零に会いたいという気持ちが膨らんでく。



蓮「パパ警察官で、とってもかっこいいんでしょ？！」



煌「仮面ヤイバーみたいに、正義の味方なの！？」



今日も2人は零に会える日を待ち望んでいる。



『2人の言う通り、パパはとってもかっこいいの。でもね、とっても忙しいから、なかなか会えないの。会える日まで待っててくれる？』



「「うん！」」



正直、こうやっていって2人を待たせるのは辛い。



今は、この辛さに耐えることしかできないのだろうか。

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