Princess Aurora＊ ページ48
「そうよ。海を人間が手を加える前の、元の姿に戻す。
真の意味でのポケモンたちの理想郷をつくりたいの」
「理想郷…」
「…そうね、あなたの今まで見てきたこの現実は、本当に、ポケモンたちのためになっていたかしら？
アタシもアナタも曲がりなりにも研究員なら、物事に疑問を持つのが仕事。
アナタの思う理想郷は、いったい何が中心なんだい？」
「…。
正直、それにすぐ返せる答えが今の私に無いのが正直な気持ちです」
「まぁそうよねぇ」
「…でも、その視点をアクア団が見ているなら、私は、私の答えを探していきます。」
「あははっ、ほんと、お人よしだねぇアンタ。」
(頭ごなしに「それは悪いことだからやめろ」って言われるかと思えば……なんか、憎めない子ね)
少々やり方が強引なのは自覚がある。
だけど、アタシたちにとってそれは、大多数の利益のために少数の誰かの暮らしが犠牲になってきたのと同じ。
それが人間じゃなくてポケモンたちを思っての行動ってだけなのよ。アオギリのかかげる理想のために必要な犠牲としての強行突破だった。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
(…っ、この気配は)
ツンツン。
しゅっ、しゅわんっ。
透明で私の目にも見えないけど、この密閉空間で起こるはずのない風が吹いた。
島での記憶が蘇るような、空気を切るこの動き。
(………来てくれたんだ、ラティアス)
……もう少し、待ってて。
透明化したまま、ラティアスは私のそばにぴったりと居てくれた。
(ありがとう、なんだかんだ言って心細かったみたいだなぁ、私)
イズミさんも人間だ。休憩のために部下と入れ替わる時間が、少しだけあった。
(＿＿今だ)
トントン、と合図をラティアスに送る。
私がまず指を指したのは、部下さんが映るモニター、そして監視カメラ。
とある技のハンドサインを送ると、
コクリとうなずく。
ジジッと音がして、恐らく使い物にならなくなったはずだ。
そして今度はオートロックドアへ、攻撃を仕掛ける。まずさっきの技のハンドサイン。
……だめだ、この技以外じゃないと。
こっちは？2つ目の技のハンドサイン。
(ごめん、ラティアス、最大出力で！！)
＿＿＿カチッ、プスプスッ。
少し火花が散った。
でも、
(開いたっ！！！)
『ビーッ！！ビーッ！ビーッ！！』
「待て！！！」
しかし同時に警報音が響き渡る。
まずい、流石に部下さん気づいて仲間引き連れてきてる！！
(ラティアス、逃げるよ！)
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抹茶きなこ(プロフ) - あまねさん» ありがとうございます…！全くそんなことないですよ！！！嬉しいです！ (2021年11月29日 22時) (
レス) id: 50d51bebf0 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 最初から最後まで一気読みしちゃった笑､､､待ってなんでこの神作に早く出会わなかったの？私バカなの？((((喧しいわ (2021年11月29日 14時) (レス) @page41 id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶きなこ(プロフ) - 猫さん» コメントありがとうございます、応援してくださって嬉しいです…！励みになります。少しづつ、続きの構想を練っているところです！更新頑張ります…！ (2021年8月11日 23時) (レス) id: 50d51bebf0 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶きなこ(プロフ) - ばなな味すむーじーさん» コメントありがとうございます！ほんっとに遅くなっているのですが少しづつ続きを書いているところです！早くお届けできるよう、頑張ります！ (2021年8月11日 23時) (レス) id: 50d51bebf0 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - とても面白い！これからも応援してます、更新頑張ってください！ (2020年10月13日 11時) (レス) id: 297913b252 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2017年8月13日 22時
