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ポンコツ38 ページ39

『…やっぱり……こんな話ししてすみません
総悟くん、迷惑ですよね…』





Aは話し終わったら消極的になってしまった






沖田はAの性格がわかった気がした






沖(おめぇは…なんでもっと自分を大切にしねぇんだよ)






Aの弱さと脆さを見てしまった沖田は徐々に抱きしめる力を強めていった







そうでもしないとAが離れてしまいそうで…





『えっ ギブ……ぎぶぎにゅっ!?』






絞めすぎたようで苦しかったらしい






それにしても






沖「ぎにゅっ…ねぇ」






『あー! あー! きーこーえーなーいー』




沖田は自分の口角が上がっているのがわかった







面白くて沖田が笑っていると耳を防ぎながらAは一旦、離れようともがく






沖「無駄でさァ…」






前にもあったか? とか 恒例にしよう とか






思いながら沖田はいった






沖「A…」





囁くように優しい声






それでもはっきりとA…と呼んだ






Aはもがくのをやめて、沖田の次の言葉を待っていた






沖「……おめぇの弱いとこ脆いとこ
俺が埋めてやらァ
だから…もう…」







"俺から離れるんじゃねぇ"






それが決定事項だといわんばかりに沖田は、はっきりと強くそう言った







『ふふっ…』






沖「笑うとこかィ…?」






『あ、ごめんなさい
ただ……総悟くんが…お兄ちゃんみたいだなって思って…』







沖「は?」






沖田はAが言っている意味がわからなかった







お兄ちゃん?






『優しいし面白いし…
もしお兄ちゃんがいたらこんな感じかな……って』







沖(つまり、まだ男として見られてないいてことかィ)






抱き合っているのもAにとっては兄妹の間ではあたりまえのようなことらしい






さっきからくすくす笑っているAに少し苛立ちを感じた沖田







沖(この鈍感ヤローが……
仕方ねぇな…)






『ふふっ…』






沖田は笑っているAの襟をひっつかみ、密着するくらい抱き寄せた







『へ…?』






間の抜けた声をもらしたAはこれからされることに気づいていなかった






沖田は抱き寄せたAの襟袖を下にずらし空いた手で、口を覆った





『んっ?』





そしてそのままAが虫刺されとか思って気にしてなかった場所の近くにキスを落とした






もちろん甘噛みをするつもりで…

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作者名:のだ。 | 作成日時:2018年8月22日 14時

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