17章 約束と契約 4 ページ50
「あの話なんだけど…」
「…俺の姿の件だろ？何でも答えてやる、もしくは…俺が話してやろうか？」
「いえ、聞きたいことだけ聞くわ、フォルティナ、貴方は何？」
「今か、それとも前か」
「…両方お願い」
真剣な顔でそう言われた
「俺は前世、この世界を潰そうとしていた“魔王”だった」
「!?…あの姿の合点が行くわ」
「そして今はその力を引き継ぎ、姿だけが変わった人間…世界を破滅させようとすればできる、やって見せようか？」
そう言うと全力で止められた
「まだ聞いていいのよね？」
「あぁ、聞けばいい」
「あの姿は魔王の姿なのよね？あれが本当の姿なの？」
「この姿が今の姿だ、あの姿は前世の姿を映しただけ」
俺はそう言い椅子に座り直す、ナミは悩んだ様に唸る
「あんたがあの絵本の魔王だなんて…ねぇフォルティナ、私思ったんだけど、世界を破滅させようと思えば破滅できるのに…なんで破滅させようとしないの？」
絵本？なんて思いながら俺は返答する
「その理由が無いからだ」
「何で？」
「俺が魔王となり、世界を破滅させようとしたのは…俺の全てを奪った“世界”を破滅させ、何もかもをリセットしようと思ったからだ」
そう言うと顔を顰めたナミ
「全てを奪ったって…？」
「…俺の家族、大切な…大切な存在の者を全て、人間共は奪った、俺から何も残らないほど」
「ッッ…ねぇ、絵本のことは知ってる？」
「絵本？」
「私も少ししか覚えてないんだけど…何百年も前の話なの」
「俺が存在していたのも何百年の昔の話だ」
「一応…覚えている範囲で聞いてくれる？」
俺はナミの絵本とやらの話を聞くことに
《絵本》
昔々、魔族という人間より遥かに優れた生き物が存在していた頃のこと、魔族の頂点に立つ存在、“魔王”は世界を破滅させようと考えておりました、その破滅の最初のターゲットとなったのはある大きな国
国王は勇者を探しました、それを志願したある若者は才能があり、正しく勇者と言えるような者でした
「勇者よ、魔王を倒し世界に平和をもたらすのだ！」
「分かりました国王様！」
勇者は数々の魔王の刺客を倒し、魔王城へと辿り着きました
「魔王！覚悟しろ！」
「覚悟するのは貴様の方だ勇者よ！」
何時間という戦いの末、勇者は魔王に勝ちました、ですが、魔王はこう残しました
「勇者よ…貴様はきっとこの世界の残酷さに気付く…どれほど人間が愚かかということも…」
そう言い残し、魔王は炭となり消えました
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エルフ・シャープナー(プロフ) - 神龍寺･朱雀さん» 分かりやすい表示のコメント有難うございます、すみませんが『』は音に使用している為、｢｣の前に名前を二文字表示する、で宜しいでしょうか？ (2017年8月13日 18時) (
レス) id: 01727032ce (このIDを非表示/違反報告)
神龍寺･朱雀 - 口調で誰だか分かりますが。 名前表示があった方がわかりやすいです。 最低でも主人公は『』これにしてください。 (2017年8月12日 23時) (レス) id: 4eb64d342f (このIDを非表示/違反報告)
エルフ・シャープナー(プロフ) - カクの双子の姉は僕、月夜ダヨ！さん» 皆ガ天使になるよう目指しているので褒めて頂けるのは嬉しいですがここで終わったら駄目ですよ!? (2017年6月3日 23時) (レス) id: 01727032ce (このIDを非表示/違反報告)
エルフ・シャープナー(プロフ) - 東方アニメ大好きさん» サカズキは私の中でこんな感じです(← )続き頑張ります！ (2017年6月3日 23時) (レス) id: 01727032ce (このIDを非表示/違反報告)
カクの双子の姉は僕、月夜ダヨ！ - 我が生涯に一片の悔いなし！（みんな天使な件について） (2017年6月3日 22時) (レス) id: 8dd0d86f1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エルフ・シャープナー | 作者ホームページ：http:
作成日時：2017年2月19日 23時
