アボガド６さんのオリジナル短編集

天使になりたい… ページ2

僕は天使になりたかった悪魔だ…
何故か僕は天使に憧れた
あの白くて綺麗な翼に憧れた
だから僕は天使達が居る所へ行った
だけど……

「君って悪魔だよね…？」

『僕、天使になりたくて…どうしたらなれるかな？』

全てはこの一言から始まった……

「ちょっと待っててね」

そう言うと彼は仲間を連れてきた。

「この子が僕達みたいに天使になりたいんだ」

「僕達の仲間に？」

「嬉しいね♪」

それから天使達は僕を囲んだ。

「まずこの黒い翼を取ろうね」

と僕の右側に立っていた天使がぐっと掴み
僕の翼を引っ張った。

『痛いけど大丈夫なの？』

「大丈夫だって僕達は何回もしたことがあるからね」

そして僕はやっとこの黒くて汚い翼が
取れる事を嬉しく思った………だが…

『痛いょ〜止めてよ〜(泣)』

「君みたいな悪魔がこの僕達みたいになれると思ったの？」

「バカだね」

「大体、翼を取っただけでなれる
訳がないから」
それから僕の角が折られたり蹴られたり
散々な目にあった。
それから気がすむまで僕を虐めた。

それから数日が経ったある日の事

『これで大丈夫かな？』

僕は白いペンキを頭から被った。

『(天使になれるかな……？)』

それを見ていた天使と悪魔は

「あの悪魔何してるの？」

「アホみたいだから見ない方が良いよね…」

周りの天使や悪魔に色々なことを言われた。

僕は走って家に帰ると工作に使う
クレヨン、ハサミ、画用紙、テープなどを
用意した。

まずハサミでこの黒くて汚い翼を
両方とも切った。
その後、僕は天使の翼と輪を作った。

『これで行けるかな？』

そう思いテープで翼を着けようとするが無理だった。

『やっぱり無理なんだ……』

窓の外を見ると綺麗な青空が見えていた。

僕は気分を晴らすために散歩へ出掛けた。

『(やっぱり天使の翼は綺麗だなぁ)』

でも天使達にされていたことを思い返すと
胸が痛くなってくる。

そんな事を思っていると1人の天使が僕に近付いてきた

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