【文スト】知ってたよ、此の野郎←【文豪ストレイドッグス】【太宰治】

折角の一人暮らしなんだ、自由にさせてくれ ページ6

結局此の侭だと居座られて面倒だから、夕食は共にした。
絶対自分が満足するまで出ていってくれないからね、此奴。
何故自分の給料で兄を、よりによってあの兄を養わなければならない！

まあ、ここまでイライラしているのは『太宰A』が持ってる記憶と感情の所為なんだよな。
昔から仕事ではひたすら塩対応、一切私を認めてくれない。
プライベートでも、妹である私に対して無関心のようだった。まともな会話をしていない。

最近は仕事を沢山押し付けてきて、自分は入水や首吊りその他諸々他人様の迷惑になることをしている。最近入った兄の部下たる芥川君への教育があまりにも厳しい。目に余る。見てて辛い。そして精神的なアフターケアもなし。これじゃ芥川君の独断専行癖も悪化する一方だっての。
で、私を認めてくれないのは相変わらず。

プライベートでは女遊びや自'殺未遂を繰り返している。また、私に対しては食事の提供の要求がしつこく、断ると幹部命令を使ってくる始末。『親しい仲にも礼儀あり』って言葉を知らないのだろうか。否、抑々親しくないか。
職権乱用駄目絶対。パワハラは嫌いです。

これは心労(ストレス)溜まるしイライラして当たり前だと、『桃島A』としても大いに頷ける。
何ならキレていいレベルだと思う。よく耐えてるよ、偉いぞ太宰ちゃん。

「お口に合いましたか？」
聞くと、太宰さんはうーんと少し唸っていた。
「まずまずだね。蟹があれば良かったんだけど」
お前が食いに来ること想定してねえから。
蟹の備蓄(ストック)なんてねえから。
悪かったな、唐変木。
「そうですか。今度は蟹缶用意しておきますね」
ついでに塩化カルシウムあたり混ぜ込んでやろうか。乾燥剤だからお手頃だし。
※塩化カルシウムを誤飲した場合の症状：吐気、嘔吐、下痢、腹痛など。絶対にやってはダメ。

私は苛立つ気持ちを抑えながらにっこりと微笑んだ。
こう見えて営業スマイルには自信あるんだ、私。
まあ、本性は……ノーコメントで！！

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