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暗い中驚かせたくて彼女の前方にまわる。
ふらふら歩いている彼女に少し大きめな声で呼び止める。


「び、びっくりしましたよ、先輩…。」


可愛い反応をしてくれた彼女が嬉しくてつい笑みが零れてしまう。
鼻で笑いながら謝ると彼女は呆れたようにため息をついた。



「ちょ、先輩、なにして…!?!!!」


「えー、何してるって、家まで送るし暗い中ではぐれたらキケンでしょ?」

「後輩ちゃんは先輩様に大人しく従っとけばいーの。」



偶然、遭遇した彼女に、家まで送りたくて。
強引に深夜、という良いことを使って男の俺に従わせる。
意図した恋人繋ぎは彼女を困らせる行動。


するり、と彼女の白い腕と絡み合う。
絡み合ってそのまま強引に指まで絡める。


彼女は諦めなのか否呆れなのか。
だんまりになって顔を下に向ける彼女は、耳が真っ赤なのは隠せていなくって。

暗い中でも分かるような照れ隠し。
おもわず繋いでいる手に力を込めてしまう。



最高級に可愛い。
俺に照れてくれるとこも、手を繋いでくれるところも。
だんまりさんになったって照れているのは隠せていない所もまた可愛い。
何もかもどうでも良くなってしまうほどに頭が晴れていく。

…恋の力ってこういう事を言うのか。
もう、絶対こないと思っていた青春はすぐにきたし、日を増す事にすきになっていく。

この一秒一秒で好きが増してしまい、欲を抑えるために繋いでいる手をまた繋ぎなおした。









帰り道は人生で1番幸せなんじゃないかってくらい幸せ。

会社では仕事とか少しの世間話しかしない為、俺の中ではこれでいいのか、という思いしかなかった。

それと同時に、俺の友人__Aちゃんの同僚でもあるセンラが酷く、憎く思えた。


Aちゃんと仲がいいだけならまだしも、2人で飲みに行く頻度は多いらしく、恋人のような距離感。
仕舞いにはお揃いのキーホルダーまで身に付ける関係。


そんな事を言われた食堂では、俺は酷い顔をしていたのだろう。
だって、Aちゃんは誰のでもないからね、俺たちのもの。優しく、壊れないように扱わなきゃ。
俺、ヒドイ顔しちゃダメでしょ?

何回、こんな事を頭で暗示していたか。
センラと彼女の事について話すとその言葉が頭の中でぐるぐる回る。



でも、恋人の真似事したらセンラに勝てるもんね?
ごめんね、俺嫉妬しちゃうから。




そんな彼女の事をずっと考えながら、彼女にパンケーキの話題を出した。



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ごしき(プロフ) - 束感まつげしかさん» コメントありがとうございます🥲💕私の作品に巡り会ってくれてほんとに嬉しい限りです🙏😭更新も何気なく、不束者の作品ですがご愛読の方よろしくお願い致します🙇‍♀️ (2023年1月31日 22時) (レス) id: 7aacfb800e (このIDを非表示/違反報告)
束感まつげしか - コメント失礼します🐱以前読んだことのある作品でもう一度巡り合ったので読み直しました◎💗久しぶりに続きも更新されていてわくわく感がすごいです😽愛読させていただきます◎💗 (2023年1月31日 22時) (レス) @page18 id: 28b1a8c3b0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ごしき | 作者ホームページ:やみうま  
作成日時:2022年1月23日 2時

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