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*

それから残りのお休みは
猫を引き取るために一緒に見に行ったり、
すぐに仕事が再開したりで

ある程度の時間は取れたものの、
Aちゃんとゆっくりってわけにはいかなくて
あっという間に休みは過ぎてしまった。

「今日も泊まってかない？」

「洋平さん、さすがにそれは・・・」

「それはそうなんだけどさー、」

「連休明けですし」

「・・・やっぱ帰っちゃう？」

「お仕事ありますもん」

だよね。それは分かってるんだけどさ、

Aちゃんが遊びに来てくれていた一週間、
一緒に過ごした日々が楽しくて

彼女が帰ってしまうのが、
離れてしまうのが
淋しくて仕方なくなってしまった。

次に会えるのっていつになるかな？

俺のスケジュール次第なんだろうけど、
・・・バンドマンも週休2日制導入とか
ならないだろうか？

そんな馬鹿なことを考えながら、
玄関で靴を履いて立ち上がった彼女を
そのまま背中から抱き締めた。

「淋しんだけど・・・」

ぼそっと心の声を漏らせば抱き締めてる俺の腕を
Aちゃんがきゅっと掴んでくれて

「洋平さんにそう言ってもらえるの嬉しいです」

「・・・じゃあ泊まってく？」

「あはっ、それは出来ないですけど」

「えー、」

ちょっと期待しちゃったじゃん。
残念すぎるんですけどー。

まあしょうがないよね、夏休み明けだから
そう出来ないのは俺も十分承知してるんだけど。

なんて彼女の肩にカクンと顔を落とした。

「あの、来週また来てもいいですか？」

「え、ほんとに！？」

彼女の嬉しすぎる言葉に
思わずがばっと顔をあげる。

「え、でも俺仕事あるし、昼間いないけど・・」

「それでもいいので」

「マジで！？」

「でも洋平さん、あんまり一緒に居すぎて
飽きたりとか、・・・ない、ですか？」

なにそれ！そんな心配してんの！？

俺がどんだけAちゃんに
メロメロにされてると思ってんの？

普段の態度見てれば分かるでしょ！？

「そんなことあるわけないじゃん！」

なんて思いながら、
もう一度彼女の背中に飛びついた。

*
Coming Summer Vacation - End.
最後までご覧いただきありがとうございました。