2021/4月1日 ページ7
Side司
分かっていても心臓に悪いとしか言いようがない書き出し。
爽やかな青空を描いた便せんには似合わない、物騒な書き出しだ。
そして、毎年これでエイプリルフールの存在を思い出す。
凛月は確実に、レオは憶えていたら何かしら仕掛けてきて、泉と嵐は興味なさそう、というのが司の予想だった。
(・・・凛月先輩とレオさんに注意、ですかね)
今日は朝から夕方まで仕事が入っている。颯馬と忍ももう準備をし始めているし、仕事か用事か何かしらがあるのだろう。
「では、先に行って参りますね」
「あ、待つでござる!」
ドアノブに手をかけ外に出る直前、忍が司を呼び止めた。
「ふ、服が裏表逆でござるよ!」
「えっ!?」
まさかそんなことは、と思いながらもすぐに確認してみると。
・・・別にそんなこともなく。
「やっぱだめでござったか・・・ごめんでござる、朱桜殿!実は、『あそび部』の方でエイプリルフールに午後まで誰かに嘘をつく、という課題が出されたのでござるよ・・・」
「なるほど、そういうことでしたか。なんだか邪魔をしてしまったみたいですね・・・」
「い、いやいや、悪いのはうそをついた拙者の方であるからして!その、お仕事行ってらっしゃいなのでござる!」
半ば強引に追い出された部屋の前でフリーズすること数秒。
「・・・ふふ」
思わず苦笑がこぼれた。
どこか、にぎやかになりそうな一日だと感じて。
「・・・何笑ってんの、チョーうざぁい、ってより気持ち悪い」
「せ、瀬名先輩!?いつからそこに・・・!」
「かさくんが一人で笑うところなら見てた」
「うわあああ・・・」
その後、司は宙にも仕掛けられたのだが、それはまた別の話。
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友人Z(プロフ) - ありがとうございます…!そう言って頂けてとても嬉しいです!スカウトも最高でしたね…! (2021年5月19日 23時) (レス) id: f2050604ed (このIDを非表示/違反報告)
かお(プロフ) - はじめまして!とても面白かったです。言葉の表現と、お話の構成がとても綺麗で、引き込まれました!これからも頑張って下さい!!! 司くんのスカウトかわいすぎましたよね笑 (2021年5月16日 18時) (レス) id: 16a5bce890 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:友人Z | 作成日時:2021年3月29日 21時