change 〜Another story 5〜

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熱い…


「「いくぞ幕張ぃ！！！」」


熱すぎるよ…


「「きゃぁあーーー！！！！！」」


Jr.EXILEが入り乱れる会場は、メンバーとファンの熱気がすごい
初日というだけあって、疲れを知らないみんなのパフォーマンスは見るものを圧倒する

山川「あたしも客席で観たかったな〜」

岡村「迫力すごいだろうね」

衣装チェンジやヘア、メイク直しのたびにはけてくるメンバーを舞台袖で見守る私たちは、
仕事中だけど彼らの世界観に引き込まれるという不思議な感覚を味わっていた

もちろん、目で追ってしまうのは樹だ

「かっこいい…」

山川「ほんとにね…」

ため息が出るほどキラキラした皆は
さっきまでの緊張感なんてまるで感じさせない


ザァッとはけてきては、凄い勢いで着替えてまたステージに出て行く


水を飲む少しの時間すらないほど慌ただしい現場に
急にピリッとした雰囲気

何かあった…？

山川さんと岡村さんもその雰囲気を感じ取ったらしく、キョロキョロとあたりを見渡す



数分後、バタバタと走り回るスタッフさんに肩を借りてステージから降りてきたのは

「世界さん…？」

下を向いたまま、唇を噛み締め大量の汗を流す世界さんだった

振り向けば、まだパフォーマーが踊っているステージ

ただならぬ雰囲気の現場

悔しそうに顔を歪めた世界さんの目から、スッと流れた雫。

頬を伝う汗に紛れて、ボロボロと止めどなく溢れているそれを
私はただ見つめることしかできなかった


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