change 〜Another story 5〜

42.Itsuki side ページ42

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ばっちり仕上がったメイク
綺麗に固められた髪の毛

渡された衣装に袖を通すと、自然と背筋が伸びるのは毎度の事だ


「今日もカッコいい」

数十分前、メイクを仕上げたAは優しく俺の肩を掴みながらそう言った

肩を通して感じるAの温度はするりと緊張をほぐす

『ありがとう』

色んな意味を込めて伝えれば、どういたしましてと微笑む

何度俺を救ってくれたかわからないその笑顔は
また今日も俺の原動力となる


亜「みんな集合〜」

いつもより大きな円陣は、BOTリーダーの玲於さんの声での気合入れ

見渡せば一緒に走ってきた15人と、グループは違えど前を走る7人の先輩
そして同年代の2つの後輩グループ

緊張もプレッシャーもある

だけどなにより、こんな豪華なメンバーでステージに立てるのは嬉しい


ここに立つ誰一人欠ける事なく、
ファンも怪我なく終われたらきっと悔いはない

響き渡る玲於さんの声とそれに続く俺たちの声

順番に回ってくるハイタッチ

それを終えたらもう、ステージの時間だ…


今から4日間のステージ
俺は藤原樹から、ROWDY SHOGUNのKISARAGIに変わる。


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