Anthem 3

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曲が終わると、音を止めた翔吾は
やっぱりA上手いね〜と笑う

「翔吾の表情ええな…見惚れた…」

翔吾「Aに褒められると照れるね」

はにかむ翔吾は本当に照れているのか、少し耳が赤い

「なんか、恋の歌やと思ってたけどグループに当てはまる歌詞あって考えさせられたわ。」

翔吾「そうなの？俺は恋の歌だと思って踊ってたけどね〜」

「翔吾顔優しかったもんな？」

翔吾「うん。あれが俺の好きな人を見る目だよ？」


そういった彼は、また私の目の前でさっきと同じ顔をしている

え…どういう…


翔吾「A、俺ね、Aが好きみたい」


ふわっと笑った彼に、言葉を失った

何か言わないと、何か言葉を返さないと…
その思いが先行してしまった私は

「からかうなんて趣味悪いで…！」

翔吾に対してなんとも失礼な答えをしてしまった

ちょっと悲しそうな顔をした彼は、ブンブンと首を振る

翔吾「そんなんじゃないよ。好きだよ。」

「お、男の人に初めて好きって言われた」

翔吾「嘘？そんなわけないっしょ〜」

「ほんまやって…」

どうしよう、どうしたらいいんだろう。
ダンスばっかりの人生だったから、恋愛とか好きとかまずわからないのが事実

「えっと…好きとかあんま…わからへんねんけど」

翔吾「えー…その人のこと考えたらキュンてしたりー、触られたらドキドキしたりとか？一緒にいて安心するーとか、そんな感じ。てかなんで俺が説明しなきゃなんないの笑」

考えたらキュンてしたり…？

触られたらドキドキしたり…？

「ドキドキってさ…なんか、心臓ぎゅーってなるのとは別…？」

翔吾「同じようなもんでしょ〜」

翔吾の言葉に困惑する

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