Anthem 3

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待って…
そうならば、そうだとするならば…

私…もしかして…

玲於くんのこと好き…？

チクリとした謎の胸の痛みと、
抱きしめられた時の妙な安心感を思い出す


翔吾「A？」

「ちょ、ちょっと待って。色々待って…」

翔吾「色々って…返事も？待ってたらいい？」

「ごめん翔吾とにかく待って」

どうしたの？と困った顔の翔吾
私だって困っているんだ

もし翔吾の言うことが正しいなら、玲於くんだけに感じる不思議な感情は特別なもの…？

今まで相談してきた杏奈ちゃんの言葉が思い出される

そうだ、杏奈ちゃん…！
杏奈ちゃんのところに行こう


そう思いバッと顔を上げる
びっくりした顔の翔吾は 次はなに！？と声を上げる

「ちょ、私行ってくるから！！」

翔吾「は！？どこに！？」

「もーまってってば！とにかく！」

今思えば、告白してくれた翔吾に返事もせず
スタジオを飛び出した私はなんて失礼な事をしたのだろう。


そんな事に気を遣ってる暇もないくらい
私は初めての 好き という感情に戸惑っていた



廊下を走りE-girlsの楽屋を開ける

楓「うわ！？びっくりした…Aどうしたの？」

扉近くにいた楓ちゃんは、ピクッと肩を揺らしていた

「杏奈ちゃんは！？」

楓「杏奈は今日撮影って言ってたから来てないよ」

「そっか…わかったありがと！」

女優としても活躍する杏奈ちゃんは、事務所には来ていないらしい

楓ちゃんにお礼を言ってE-girlsの楽屋を後にした

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