10話 ページ10
「はぁ、すみません
お見苦しい所を。」
落ち着いたのか、鼻声で腕の中から声が聞こえた。
「なんだか、あなたといると落ち着くというか。
普段言わないことがポロポロ出ちゃうみたいです。
質問を聞いた分にも、昔からそうだったみたいですしね。
なんかこの感覚も懐かしいっていうのかな。
…『懐かしい』なんて単語、私には不相応だけど」
淡々と自己分析と自虐を混ぜてそんなことを言うAに嬉しくなる。
記憶はなくても、懐かしいと思ってくれるんだ。
「あの、胸借りといてなんですけど
もう大丈夫です。」
ぎゅっと抱きしめ直すと
気まずそうにそう言われた。
腕はそのままに、ニッコリと笑みを返す。
するとこれまた気まずそうにAは口を開いた。
「あの〜、間違ってたら大変失礼いたしましたなんですが…
…もしかしてそういう関係でした？」
苦笑いの彼女を優しく見つめる。
「いや、なんというか、ね。
友達ってより今の状態の方がなんかしっくりきたもんだから…」
僕に抱きしめられてる状態を指してそう言う彼女に口角が上がる
「確認してみる？」
「…へ？
それって…」
そこまで言うと顔を赤くするA
昔も誘う時はこうなる子だった。そしてこれは肯定の合図だというのも僕は覚えている。
顎を持って唇を重ねる。
抵抗はせず、少し涙目になりながら息を洩らす彼女がたまらない。
しばらくして顔を離すと、息が上がったAが慌てて距離をとっていた。
「わわわかりました!
そういう関係だったぽいですね！？
わかったんで！はい！」
「ここでやめるの？」
「うん？どこまでやる気なのかな？？」
「言った方がいい？」
「いやいいですいいです、結構です！」
目の前でブンブンと手を振って否定するその腕を引いて、再び胸の中へと引き込む。
「どうせ明日忘れてるよ。
僕も一緒に忘れるからさ。」
耳元でそう囁くと、赤らめた顔とジト目で僕を見上げる。
「…約束ですよ、忘れるの」
聞こえるか聞こえないかの声でそう言った彼女はやっぱり可愛くて。
笑ってベッドへと抱き上げた。
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ameyo(プロフ) - 読んでいて涙がポツポツと。。お体に気をつけて、更新楽しみにしてます(^^) (2021年10月6日 1時) (
レス) @page21 id: 9a4641eaa7 (このIDを非表示/違反報告)
ぬし(プロフ) - プスメラウィッチさん» 一応五条オチのパッピーエンドで考えてます！頑張ります！ (2021年9月20日 8時) (レス) id: 41dab58f13 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - ぬしさん初めまして、この小説は五条悟オチですか？できれば五条悟オチでお願い出来ますか？五条悟と夢主ちゃんはいつ付き合うのですか？続き頑張ってください。応援しています。 (2021年9月15日 21時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
ぬし(プロフ) - ろさん» やったー！ありがとうございます！ (2021年9月15日 20時) (レス) id: 41dab58f13 (このIDを非表示/違反報告)
ろ(プロフ) - 好きです (2021年9月15日 1時) (レス) id: f997d79847 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぬし | 作成日時：2021年9月14日 6時
