危惧の念4 ページ45
私と真希ちゃんから白い目で見られてもなんとも思ってないようで
「なんか話の途中だった?」
なんて言ってくる。
「じゃあ虎杖君、真希ちゃん、またね」
ニコリとしながら私が帰ることに同意するまでそこから動かないであろう人を見て、私はため息をついて立ち上がった。
「御愁傷さま〜」
「?
先生、Aさんおつかれ!」
2人で高専から出るべく歩き出す。
「話聞いてたの?」
「いや?
ただ顔が近いなと思って」
なんともない風にそう言う所を見ると、本当に会話は聞こえてなかったらしい。だとしたらこの人、虎杖君と顔が近かったという理由だけで間に入ってきたのか。
「生徒の前で恥ずかしくないんですか」
「んー?何が?」
本当にそれだけの理由で嫉妬するほど想われてることに対してうぐぐ、と怯むも。またこれだ。私は怒ったぞ!
口を開こうとすると、先に開いた悟さんに遮られた。
「俺に言えない話してたの?」
腰を曲げて、私の目線に合わせて覗き込んでくる横の人。いつの間にか高専に来てたようで目隠しフォルムだから表情すべてまではわからない。
でも、私の前でしか言わない素の時の一人称と、布の奥のどうせ優しい目をしてるであろうその表情が想像できてしまって。熱くなった顔を横に反らす。
それを見て満足そうにする悟さんまでが1セットだ。
甚だ遺憾である。
私ばっかりこの人の言動にいちいち左右されて、面白がられて。
少しは私の言葉でも動揺しやがれ。
「…五条悟のこと調べてた」
そう思って発した言葉にピクリと反応する悟さん
「今日どこ行ったのかなって。
そしたら最近高専抜け出してるって聞いたし。」
ムスッとしながらそういうと、彼はぱしっと口元に手を当てた。
照れているか、ニヤている時の口を隠す悟さんの癖だ
案の定、私が関心を向けたことが嬉しいらしい。
してやったぜ。
なんて私もご機嫌になってたら、ぼそっと呟いた一言が聞き取れてしまって唖然とする。
バッと悟さんの顔を見ると私に聞かれたことに気づいてない様子でまだ照れている。
こんなにも態度で好きだと表してくれるから、浮気だなんて思ってなかったけど。
今、この人、調べたってことに対して「困ったな…」って言った。
もしかして、もしかする…?
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sou(プロフ) - すっごく素敵な作品ですぐに読み終えてしまいました!! (2022年2月14日 23時) (レス) @page50 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
ぬし(プロフ) - 桜ひかりさん» ありがとうございます!是非お店で探して見てください(* ´ ▽ ` *) (2021年8月17日 11時) (レス) id: 41dab58f13 (このIDを非表示/違反報告)
桜ひかり(プロフ) - ぬしさん» おかわりご馳走様でした!!!!もう最っ高です!!!!…(オマケもいつの日か拝めることを楽しみにしております)世の中にそんなすんっばらしいだし巻き玉子ある???もうだし巻き玉子の時点ですんっばらしいのに???ウニ入れちゃう????いつか必ず食べると決意 (2021年8月17日 9時) (レス) id: 04b6369d98 (このIDを非表示/違反報告)
ぬし(プロフ) - 桜ひかりさん» そう言ってもらえて嬉しいです!続編も考えてみます! (2021年8月16日 13時) (レス) id: 41dab58f13 (このIDを非表示/違反報告)
桜ひかり(プロフ) - おかわりは出来ないんですか…???この素晴らしい世界もう終わり????ま????見れるならみたいです!!お願いします!!ご清聴ありがとう!BIGLOVE!!!! (2021年8月15日 22時) (レス) id: 04b6369d98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぬし | 作成日時:2021年8月6日 16時