5話 ページ5
「五条さんも霊感ある人ですよね?
あの化け物に詳しいですか?」
気を取り直して聞きたかった話をしながら、指定されたケーキをお皿に盛り付け提供する。
「…霊感、ね。
僕たちは呪霊って呼んでる。要するに呪いだよ。
まあ触れる幽霊ってところかな」
一口食べてうま、と言ってくれる。
もう一口食べてから
「…で、何でそれを聞きたいの?」
探るような、試すような意地悪い感じで聞かれた。
少しムッとなる。興味本意で探られる謂れはない。
奴らに振り回されるのはこりごりというだけ。
奴らのせいでコンビニを梯子したり、追いかけられるなんてもう今後あってはならないのだ。
私だって普通に暮らしたい。
最寄りのセブンには未だ弁当コーナーを陣取る奴がいる。
「倒す方法を知りたいんです。
あの化け物のせいで家から一番近いコンビニが使えない。」
私の返答を聞いてしばらく固まる五条さん。
目をぱちくりとさせている所を見ると驚いているのかな。
数秒後、口を開いたと思ったら今度は爆笑される
「ハハッ
倒したい、か!
しかも理由がコンビニねぇ。
そんなこと言うなんて思わなかった
死にかけたのに、怖くないの?」
怖い…ことは怖い。
けど小さい頃から見慣れているせいで攻撃的でやばい奴と、なんか雑魚っぽい奴の区別ぐらいはできるし、コンビニのは動かないやつだ。それに昔から体力や運動神経には自信がある。
「コンビニの奴はやれそうです!」
自信満々に息まいて見せるとまた五条さんは笑った。
「オッケー、いいよ。
君の呪いの方も気になるしね。
僕の予定が空いたらまた来るよ」
「私の呪い…」
助けてもらった日も言われた。心あたりは、ある。
でも五条さんに言うつもりはない。
五条さんは
『僕たち』は呪霊って呼んでる
って言った。
つまり何か呪霊を研究かもしくは倒すか、そういう組織に属してるってことだ。
もう少し五条さんを知って信用できないと教えられないし、そこまで関わるつもりもないもの。
命救ってもらったついでにもう少し親切にしてもらって、ありがとうございますで終わりだ。
…あれ、これ私めちゃくちゃ図々しいか?
「…面白いなぁ」
五条さんが何か呟いたけど聞こえなかった。
聞き返したけど、ごちそうさまと返される。
「またねー、Aちゃん」
「…苗字しか名乗ってないですが。」
警戒する私に、これまた得意げに名刺を持った手でバイバイと手を振って帰っていった。
チャラ男だ…!
私は警戒度を1レベルあげた。
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sou(プロフ) - すっごく素敵な作品ですぐに読み終えてしまいました!! (2022年2月14日 23時) (レス) @page50 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
ぬし(プロフ) - 桜ひかりさん» ありがとうございます!是非お店で探して見てください(* ´ ▽ ` *) (2021年8月17日 11時) (レス) id: 41dab58f13 (このIDを非表示/違反報告)
桜ひかり(プロフ) - ぬしさん» おかわりご馳走様でした!!!!もう最っ高です!!!!…(オマケもいつの日か拝めることを楽しみにしております)世の中にそんなすんっばらしいだし巻き玉子ある???もうだし巻き玉子の時点ですんっばらしいのに???ウニ入れちゃう????いつか必ず食べると決意 (2021年8月17日 9時) (レス) id: 04b6369d98 (このIDを非表示/違反報告)
ぬし(プロフ) - 桜ひかりさん» そう言ってもらえて嬉しいです!続編も考えてみます! (2021年8月16日 13時) (レス) id: 41dab58f13 (このIDを非表示/違反報告)
桜ひかり(プロフ) - おかわりは出来ないんですか…???この素晴らしい世界もう終わり????ま????見れるならみたいです!!お願いします!!ご清聴ありがとう!BIGLOVE!!!! (2021年8月15日 22時) (レス) id: 04b6369d98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぬし | 作成日時:2021年8月6日 16時