26話 ページ26
信じられない!
遺憾の意だ!
ズカズカと進み、特訓をほっぽりだして家まで帰って来た。
雑念を忘れるようにムクをわしゃわしゃとかき撫でる。
さっきの、何あれ?
「耳、弱いでしょ」
「〜〜!!」
思い出してしまい、声にならない感情と共に顔を枕に打ち付ける
目を細めて楽しげに私の耳を触る姿が脳裏に甦り、再び困惑する。
五条悟という男、チャラい、チャラすぎる!
「複雑だ…」
枕からムクリと顔をあげて呟く。
不快では、なかった。それが1番の問題。
でも恋愛感情があるかと聞かれれば、わからない。
そうして悶々と考えながらムクを撫でているうちに寝てしまった。
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朝。
「決めた!今日は行かない!」
私は怒っているのだ。
今日はひとまずお店に行って、ケーキを作って落ち着こう。
明日は土曜だし、ゆっくり仕込みでもしようじゃないか。
と、行き先を高専じゃなくてお店にした。
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のんびり準備して、お昼過ぎに店に着く。
シャッターを開けて電気をつけて。コックコートに着替えようと控室に向かっていると。
カランカラン、とドアが鳴る。
まだCLOSEの看板にしてるのに入ってきたとなると五条さんが高専に連行しに来たのだろうか。
恐る恐る表に出る。
「……け、い?」
時が止まった気がした。
8年前、見たときから風貌や背丈は変わってるけど間違いない。間違えるはずがない。片岡圭がそこに立っていた。
「…久しぶり、A」
切なそうに言う圭に警戒を解きそうになる。
でも、8年前と違って私はもうバカじゃない。
背中でバレないように近くの箒を握り締めた。
「8年前の呪詛師、どこにいるの」
「…ごめん」
それだけ言うと、圭の手元から呪霊が出てくる
「っ…!」
五条さんの言ってた呪霊操術か…!
攻撃が飛んできて咄嗟に避ける。ケーキのショーケースが割れた。
……。
ちょっと、ねぇ、プッチンきたよこれは!
「そのショーケース何十万すると思ってんだこらぁ!」
箒で呪霊をぶっ叩いた。
うん、動ける。でも問題は呪具じゃないこと。
私の呪力じゃ祓えない。…となれば。
折れた箒がいい感じに尖ってくれたので、そのまま圭の喉仏に向けた。
「呪霊、しまって。」
それでも圭は余裕そうで。
私の後ろに視線を向けたと思ったら、遅かった。
下腹部に衝撃と、痛み。
これは知ってる。
下を見るとやはりドスのようなものが刺さっていた。
「よぉ、俺に会いたかったんだって?」
後ろを見ると
8年前、私を刺したあの男がいた。
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sou(プロフ) - すっごく素敵な作品ですぐに読み終えてしまいました!! (2022年2月14日 23時) (レス) @page50 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
ぬし(プロフ) - 桜ひかりさん» ありがとうございます!是非お店で探して見てください(* ´ ▽ ` *) (2021年8月17日 11時) (レス) id: 41dab58f13 (このIDを非表示/違反報告)
桜ひかり(プロフ) - ぬしさん» おかわりご馳走様でした!!!!もう最っ高です!!!!…(オマケもいつの日か拝めることを楽しみにしております)世の中にそんなすんっばらしいだし巻き玉子ある???もうだし巻き玉子の時点ですんっばらしいのに???ウニ入れちゃう????いつか必ず食べると決意 (2021年8月17日 9時) (レス) id: 04b6369d98 (このIDを非表示/違反報告)
ぬし(プロフ) - 桜ひかりさん» そう言ってもらえて嬉しいです!続編も考えてみます! (2021年8月16日 13時) (レス) id: 41dab58f13 (このIDを非表示/違反報告)
桜ひかり(プロフ) - おかわりは出来ないんですか…???この素晴らしい世界もう終わり????ま????見れるならみたいです!!お願いします!!ご清聴ありがとう!BIGLOVE!!!! (2021年8月15日 22時) (レス) id: 04b6369d98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぬし | 作成日時:2021年8月6日 16時