_ 性格 〜 ページ2
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画像で彼が腕を通さず羽織っている上着は、例外なくいつでも身につけている。つまりはまあ、数少ない彼のお気に入り。
下地の赤に黄色のラインが入っただけのシンプルな代物だが、彼のトレードマークとするには丁度良かったようだ。裏地は赤茶色で、冬用のものなのかもこもことした素材になっている。
これは多くの場合は画像の通り羽織っているが、夏場等暑い時には腰に巻くこともある。
【性格】自身の気持ちに素直な、まっすぐな人間。
いや、正しくは自身の意思、感情……そして欲に忠実な人間、といったところだろうか。
彼は、如何なる時も自身に嘘を吐かない。興味が湧いたなら人の物でも手を伸ばし、飽きて嫌になったなら問答無用で全て突き放す。
自由気まま、という言葉にも当てはまるのだろう。
彼は特定の人間にだけは優しい、だとか、特定の人間にだけは厳しい、だとか……そういった個人個人への態度の差があまりない。何故ならば、その一人一人へ特別な感情を抱かないから。認識はしているものの、それ以上ではない。簡単に云えばあまり話さないクラスメイト位の感覚なのだ。
分け隔てなく、というのも当てはまるが、正直無関心という方が彼には合っている。
彼の座右の銘は“人の不幸は蜜の味”。人が嘆き悲しんでいる隣で、高らかに嘲笑を響かせるのが彼である。
ただ、それは別に心の底からその姿を面白がっていて零れ出たものではなく、そういった相手に屈辱を味合わせる行動をすることで、相手から恨みの篭った視線が送られてくることを望んでやっているだけ。
その憎悪を目の当りにすると、自身の鼓動の音さえ耳に届く程胸が高鳴り、息は荒くなり、口角は自然と釣り上がる。
人に追い打ちをかけてしまったという罪悪感や、自分と同じ立場だった人間の上にいつの間にか立ってしまっているという優越感、いつ相手がこちらに襲い掛かってくるのか、そしてどうやって自分は組み伏せられるのかというわくわく、更にはもしこのまま殺されてしまったら、という焦り……その色々な感情達が入り交じる感覚がとても癖になるのだ、と彼は豪語している。
つまり彼は、そうした自分へ向けられる悪意、そして胸を締め付けられるようなスリルに快感を覚えているのだ。……そういった面からすると、彼にはマゾヒストの気質もあるのかもしれない。
……まあ、というように普段から非道な行動が目立つが、人を追い込んで罪悪感を感じる辺り、根底にはうっすらとではあるが人としての心も残っているらしい。
そしてその上で、それすらも快楽へ変換している。
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