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目が醒めると、私は暗くて狭いところにいた。
周りを見渡すと隣には中也が倒れていた。

おそらくココはトラックのコンテナの中で、私たちは手首、足首を後ろで固定されていて、口には布が結ばれていた。


そして私はある言葉を思い出した。





『ああ、出来れば私がいない時に行ってくれたら助かる。』





もしかして、こういう事が多いからから言った言葉だったのか?

ただ面倒くさいからかと思っていた。



なんて思っていると車が何かを乗り上げて停車した。
そしてしばらくすると、後ろの扉、私たちから見て正面の扉が開いゆっくりと開き、中に一人の男が入って扉は閉じ、電気をつけた。



「ははっこんなちっせぇガキは初めてだなぁ!」


私はビクッと肩を震わせて隣には目を向けると、中也ももう起きていた。



「いや〜、今度こそはそう簡単にはいかねぇぜ?ちゃんと殺してやるよ。」



どうしようかな〜殺してる最中はビデオ撮って組織に送ってやろうか?
どんな殺され方がいい?僕ちゃんたち?
どんな苦しい死に方がいい?一瞬で殺して欲しいと願う殺され方は?



くどくどと言うコンテナの中に設置された電球に照らされてる男の顔は途轍もなく楽しそうだ。


「おっと、早く殺さねぇとな!あ〜でもこの怯える顔いいな〜ずっと見ときたいよ!」



そう言って私の顎を指先でつまみ持ち上げる。
私は怖くて堪らなかったが、泣いたら負けだと必死に涙をこらえた。



「なんならヤッてから殺そうか?ヒャッハッハッハッ!入るか小せえ穴に!!!」



何のことか分からないが、下品な事は分かった。




「いい事教えてやろう!」


気持ちの悪い笑いから打って変わって、曇りのない微笑みになった男をジッと見た。



「あの女はな!!」



少し気になる言葉に耳を傾けたが、その続きは何もなかった。
不思議に思って良く見ると、男の喉仏に赤くて太い尖った物が後ろから貫通していた。




「ほう…あの女は……の続きが気になるな。是非聞かせてくれや」


ぬっ、とその男の顔の横から出てきたのはその男の顔よりデカイ顔の狼だった。


「なんだ、もう喋らんのか。」




狼の口が動き、言葉を発すると、突き刺さってた硬そうな物は段々と大きくなりやがて首より大きくなったため、ポロリと首が落ち、次にゆっくりと体が倒れた。



その様子を見ていると、狼がこちらに近づいてきた。

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作成日時:2017年4月24日 23時

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