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『わー!信兄ちゃんクスクスしとぉ!』
珍しいと言って目を輝かせながらもシャッターをきりまくるA。
「エッちょ、角名それ後で俺にもくれや!」
「ん。エアドロでいい?」
別のシャッター音は角名やったんか。
赤木が持ってきた蒸しタオルでクリームを拭き取りながらそんなことを考える。
「…? 3年生お疲れ様会とちゃうんやな。」
「Aちゃんがな、どうしてもお願いします言うてきてな〜。」
ふと呟いた言葉を赤木が拾って答えた。
「な、な、A!俺とも写真撮ろうや
『は〜??でも今撮っておけば将来高額で売れるか?』
「駄目だよ侑。お前の事一生、泥棒猫って呼ぶよ。」
「なんでやねん!」
「てことでA、はいチーズ。」『エッ』
同級生とわちゃわちゃしているAを見てちょっと嬉しくなった。
「あの…北さんすんません、嘘扱きました。」
申し訳なさそうにこちらに来た銀に「気にしてへんよ、楽しいし。」と言うと表情が若干明るくなったようにも思える。
「…アメとムチやな。」
「アメ、飴…ぐぅ。」
腕を組んで真剣な表情で言うアランとヨダレを垂らす治。
こんな光景とももうおさらばやと思うと我部の横断幕が忌ま忌ましい。
思い出なんかいらん______
いやいや、この光景見てそんなん言うてられる奴おるん?
プレーで思い出は要らんとは言うてもせめて
そう考えているとヌッと現れた角名に名前を呼ばれ、目を向ける。
「Aとキスしたいです。」
「そない破廉恥な事まだアカン。」
「何でですか。」
「結婚してからにしい。」
俺が角名にそう言うと少し離れた所から「わ!Aがオーバーヒートしよった!!」という侑の声が聞こえた。
『おお治、どないしよ、けけけ結婚やて、』
「Aと角名が?」
『何で言うねん!?…ッ!』
冷静過ぎる治に、自分が言わなかった部分を言われたAは一瞬俺達の方を見ると、ぼふんっと音を立てて白い肌を真っ赤にした。
「…まァそういう事で、俺は4年後に結婚したいですが如何ですかAサン。」
『…ハィ。』
Aの返事を聞いた角名は俺に背を向けて何かしとったけど多分あれキスしてるんとちゃうかな。
「北!?一旦落ち着け!?」
部室には写真が一枚飾られた。
きっとこれから毎年1枚ずつ思い出を残していくのだろう。
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花 - 角名君の双子(女の子)と研磨の双子(女の子)お願いしたいです! (2020年11月22日 2時) (レス) id: a08fd39532 (このIDを非表示/違反報告)
川白 - 国見くんの義姉、お願いします! (2020年8月23日 10時) (レス) id: 86245055db (このIDを非表示/違反報告)
ばなな味のあくえりあす - 宮兄弟の妹、星海くんの妹、大地さんの妹のお話書いてほしいです!! (2020年6月24日 3時) (レス) id: a72f134362 (このIDを非表示/違反報告)
白猫(プロフ) - とても面白かったです!更新頑張ってください!待ってます! (2020年3月25日 12時) (レス) id: eb111e24a3 (このIDを非表示/違反報告)
スナッチ - 前にリクエストした、 佐久早×従兄弟を書こうとしてくださってありがとうございます!! これからも応援をして、少しでも元気になってくれると、嬉しいです (2020年3月19日 14時) (レス) id: 9c5bac3c4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:LigtTrrrttt | 作成日時:2019年6月22日 0時